2011/11/29

アントルモンが弾くジョリヴェ「ピアノ協奏曲」

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いやはや、グレート!である。フィリップ・アントルモンが弾くアンドレ・ジョリヴェの「ピアノ協奏曲(通称"赤道コンチェルト")」。LP時代に発売され、CD時代に移行してからはずっと入手不可能だった録音なのだが、どういうわけかこのとおり復刻されてしまった。何があったか知らないが、大変に歓迎すべき事態である。超おすすめ。Amazonなどでも容易に入手可能(→ジョリヴェ:赤道コンチェルト)。

「ジョリヴェ:赤道コンチェルト(Sony Music Japan SICC 1522)」。併録はミヨー「ピアノ協奏曲」と「世界の創造」。すべての作品でフィリップ・アントルモンがピアノを演奏。ちなみに「世界の創造」は、なんとピアノ五重奏版(pf, vn1, vn2, va, vc)での演奏である。

これまでジョリヴェの「ピアノ協奏曲」を聴こうとすれば、入手できた盤はリュセット・デカーヴが弾いたストラスブール放送交響楽団との共演盤くらいだったが、純粋な聴後感としてもいまいち不満があった。アントルモンの盤は、この曲に必要な最高のパワーでの録音ではないだろうか。昔から決定盤とされていたが、確かに聴けばわかる。世の中にピアノ協奏曲は数あれど、これだけパワーのある作品・演奏といえば、この他にはサンソン・フランソワが弾いたラヴェル「ピアノ協奏曲」と、フセイン・セルメが弾いたフローラン・シュミット「協奏曲交響曲」くらいしか思いつかない。

サクソフォン的興味としても面白い。こちらのページでDonaxさんが解説しているが、おそらく演奏しているのはダニエル・デファイエである。時にはピアノとのユニゾンで、大きな存在感を放ちながら見事な演奏を繰り広げている。ジョリヴェの「トランペット協奏曲第2番」のErato録音でのデファイエの演奏を思い起こさせる。

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