2011/02/15

スロヴェニアのサクソフォン事情(続き)

以前書いた記事の続き。引き続き、ピアニストの李早恵さんより情報を頂戴した。李さんには、この場で改めて感謝申し上げる次第。

メールで情報を頂いたのだが、今回ちょっと趣向を変え、少し文体を整えてインタビューっぽくしてみた(実際にインタビューしたわけではありません笑)。

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kuri「スロヴェニアの国立音楽大学に、サクソフォン・クラスが開設されたきっかけを知りたいです。」

「…もともと、音楽高校でサクソフォンを教えていたDrevenšek氏が高校を卒業するサクソフォンの生徒たちがそのまま大学でも、サクソフォンを勉強できる体制を作ることを目的とし、国立音楽大学、政府にかけあいスロヴェニアの国立音楽大学にサクソフォンクラスが(クラリネットクラスの一部として)1993年にできたそうです。1年目は4人の生徒が入学したそうで、もしサクソフォン科としてその後きちんとクラスが開設されなければ、彼らのディプロマには専攻楽器クラリネットと書かれていたかもしれないと話していました。」

kuri「Drevenšek氏の教育方針について教えていただけますか?」

李早恵さん「…Drevenšek氏のモットーは、生徒のやりたいことをできるだけやらせてあげること。小さな所に収まらず、どんどんと他の先生にも習い、色々なことを積極的にやっていってほしいと言っていました。(Drevenšek氏は、リヨン音楽院でセルジュ・ビションに師事していましたが)ビションクラスのDrevenšek氏の同期にはハバネラクワルテットのテナー奏者のファブリツィオや、ジャン=ドゥニ・ミシャがおり今でもとても仲が良いようです。」

kuri「スロヴェニアのサクソフォン界の、レパートリーについて教えてください。」

李早恵さん「スロヴェニアのレパートリーですが、スロヴェニアサクソフォン奏者が個人的に作曲家に委託して作曲されたものがほとんどだそうです。」

* ソロ
(以下、ミーハ・ロギーナ氏のお勧め曲)
- Janez Matičič: Repliques
- Milko Lazar: Sonata ←Duo Kalypsoが初来日した時にノナカホールで演奏しました。

(以下、Drevenšek氏のお勧め曲)
- Lojze Lebič: Invocation
- Slavko Osterc: Sonata
- Nina šenk: Impetus
- Uroš Rojko: Godba

* カルテット
- Janez Matičič: Memory Quartet
- Milko Lazar: Concerto for Sax No.1
- Milko Lazar: Concerto for Sax No.2(四重奏+オーケストラの作品)

李早恵さん「以下のリンクは、今年6月終わりから7月頭にかけてイタリアとスロヴェニアの国境、NOVA GORICAで行われるコンクールのページです。審査員は、フルモー、ゴティエ、Drevenšek、ミーハ、Lars Mlekuschの5人です。コンクールの前には、6月27日ミーハ、28日フルモー、29日ゴティエによるマスタークラスが行われます。コンクールは2つのカテゴリーで行われ、スロヴェニア人作曲家の曲もたくさん課題として含まれています。」

http://www.kulturnidom-ng.si/eng/glasbeniprogram-dnevisaksofona-11-tekmovanje.html

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