2011/01/24

スロヴェニアのサクソフォン事情

昨日バスの中でNHK-FMを聴いていたら、Michael Torke特集をやっていた(笑)なんとマイナーな。しっかりと「July」もやっていてびっくり。演奏はApollo Saxophone Quartetだった(「Worksforus」に収録されているのと同音源)。

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スロヴェニアのサクソフォンは、ミーハ・ロギーナ Miha Roginaを筆頭に、近年隆盛の傾向がある。ディナンでも多くのスロヴェニア出身のプレイヤーが健闘したのは、記憶に新しい。昨年のディナンのコンクールの時分に、李早恵さん(Duo Kalypsoでおなじみのピアニスト)から頂いた情報を、少し書いておきたい。

スロヴェニアのサクソフォン界における最大のキーマンは、Matjaž Drevenšek氏である。1965年生まれということでまだまだ若いのだが、彼がいなければ現在のスロヴェニアのサクソフォン界は存在しなかったかもしれない。ザグレブ音楽アカデミーを卒業し、リヨン音楽院でセルジュ・ビション氏(ドゥラングル教授らを育てた名教師)に一年間師事。その後帰国し、リュブリャナ音楽院、スロヴェニア国立大学のサクソフォンクラスの教授として後進を育成している。ザグレブ・サクソフォン四重奏団のバリトン奏者であり、CDでも彼の音を聴くことができる。

ちなみに、スロヴェニア国立大学にサクソフォンクラスが設立されたのは1995年ころ。現在は、Matjaž Drevenšek氏が教授として7人のクラスを受け持ち、ミーハ・ロギーナ氏は講師として5人のクラスを受け持っている。ロギーナ氏自身もMatjaž Drevenšek氏に3年間師事している。

レパートリーについても幾つか教えてもらった。まずは、ミーハ・ロギーナ氏がCDに収録している「Zakotne pesmi(sax, fl, pf)」を書いたMilko Lazarの作品は、特に有名であるそうだ。たしかに彼の公式ページを調べてみると、作品がサクソフォンを含むものばかりで驚かされる。また、「Impetus」を作曲したNina Senkは、女流作曲家としてこれからもヒットの予感。

どうしても海外のサクソフォン事情はバイアスが掛かってしまって、まったく知らない部分が出てきてしまうため、実際に活動されている方からの情報は貴重だ。

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