2010/11/23

アマリリス合奏団第23回オータムコンサート

おなじみmckenさんが参加されている、アマリリス合奏団の演奏会を聴いてきた。会場は府中の森芸術劇場のウィーンホール。国立音楽大学の演奏会に伺って以来だ。

【アマリリス合奏団第23回オータムコンサート】
日時:2010年11月23日(火・祝) 19:00開演
会場:府中の森芸術劇場・ウィーンホール
プログラム:
大野克夫/織茂学 - Konan
伊藤康英 - 木星のファンタジー
織茂学 - フルート三重奏のための「レスペデーザ組曲」
秋透 - 3つの富山県民謡
J.イベール - フルート協奏曲
広瀬勇人 - 春の小径
J.S.バッハ - イタリア協奏曲
織茂学 - サキソカーニバル!

管楽器編成に先立って最初に演奏されたKonanは、同名のテレビアニメの主題歌を壮大なクラシック風にアレンジしてしまったピアノソロ作品で、ちょっとびっくり。

続いて管楽器の演奏。アマリリス合奏団の中にはサクソフォン四重奏が二つと、フルートアンサンブルが一つ存在する。サクソフォン四重奏の二団体は、片方のチームが「木星のファンタジー」「イタリアン協奏曲」を、もう片方のチームが「3つの富山県民謡」「春の小径」を、それぞれ演奏し、最後に合同でサクソフォン八重奏「サキソカーニバル(新作)」を演奏していた。どちらも固有の音や技術や音楽性があるのは当然だが、それぞれの団体に共通しているのは安定した音楽の流れ。同じメンバーで長く続けていることの証なのかもしれない。

「木星のファンタジー」は、私も何度も演奏したことがあるが、単純な楽譜だけに演奏者によってこうも解釈が違うのかと、これまでにも実感すること数多。アルトがメロディを歌い出す場所、インタラプト直後の転調部分、最後のレント…。いろいろと感じとる部分が多かった。「富山県民謡」は、カッコイイ!確か雲井雅人サックス四重奏団の初演も聴いていたのだが、民謡のメロディにかなり技巧的なアレンジが施されていて、演奏会にはぴったり。今日の演奏もダイナミックで楽しいものだった。

休憩を挟んで後半は、イベールの「フルート協奏曲」がソロで演奏され、続いて「春の小径」という聞き慣れない小品。かわいらしくて聴きやすいイメージで、ちょっと音を出してみたいかも。さらにサックス⇔バッハでは定番の「イタリアン協奏曲」では、第一楽章の演奏に特に感銘を受けた。

そして最後に演奏された八重奏が、やはり本日の白眉。親交が深い織茂学氏の手によるもので、題名の通りに楽しく、演奏効果も高い作品だった。冒頭少ししてから奏でられるバス・オスティナートが、どう聴いてもチック・コリアの「Return to Forever」にしか思えない…のには笑った。速い部分や、ロマンチックな部分、各楽器に見せ場も用意されており、演奏者からの共感度も高かったようだ。

プログラム冊子にはこんな事が書かれていた。
私たちのコンサートも20回を超え、結成した頃は20代だったメンバーもほぼ全員不惑の年を過ぎました。思い返すと…その巨躯を練習したときの出来事、本番で演奏したときの気持ち、若かった頃の思いなどが曲と共に蘇ります。
発足当時からすればかなりメンバーも変わっているそうだが、23回を迎えてなお続けることで、演奏者の中で醸成されるもの、また、聴き手に感じさせる何か、というのも確かにあるようだ。自分がそうなったときには、どんな演奏をしているのだろうか。

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