2010/09/11

Syrinx Saxophone Quartet

mckenさんのページ内部をふらふらとネットサーフィン(死語?)していたところ、面白そうなCDがあったので、amazon.comで探して購入してみた。最近の音楽成分はもっぱらNaxos Music Libraryに頼りきりであるので、ちょっと思い返したところ、実はCDを買うのは久々となる。

今日の記事ではこの団体について紹介し、次回の記事でCDのレビュー行う。現代作品が多いため、CDを噛み砕くのにやや時間が必要…。

Syrinx Saxophone Quartet。おそらく日本ではほとんど知られていない団体である。1984年に、オランダ・アムステルダムのスヴェーリンク音楽院で学んでいた女性ばかり4人で結成されたサクソフォン四重奏団で、先ずはアムステルダムを中心に、そして徐々に活躍の場を世界へと広げていったそうだ。女性ばかりのサクソフォン四重奏団といえば、スウェーデンのRollin' Phones Saxophone Quartet(使用楽器が全員クランポン!)や、イギリスのFairer Sax(そんな名前付けなくても…)、そして我が日本でもNoyer Saxophone Quartetが思い出されるが、Syrinx SQはレパートリー開拓に貪欲で、現代作品の委嘱を積極的に行なっていたというあたり、他の団体と一線を画しているなと思う。

Ati Lust, saxophone soprano
Harmke Bijlsma, saxophone alto
Monique Udo, saxophone ténor
Sieuwke van Berkum, saxophone baryton

Tera de Marez Oyensという人物が著したSyrinx SQの経歴を、ざっと書き写してみよう:
結成後、1986年にイスラエルのBeershevaで開かれたInternational Women's Music Festivalにおいて国際デビュー。続いて西ドイツ、イギリス、スイス、フランスでも演奏を行った。オランダ国内でも、TV出演、コンセルトヘボウにおける演奏など、アクティブに活動していた。
結成初期のことから、特に同時代の音楽を積極的に取り上げた。数多くの世界初演を行ない、そのうちのいくつかの作品はSyrinx SQに献呈されている。この四重奏団が結成されてから10年が経過したが、常に素晴らしい作品が献呈されている。その理由は、この四重奏団が高いレベルを保ち続け、名声を獲得しているからにほかならない。新しい作品(時に非常に高難易度である)へと取り組むことは、常に演奏者にとっても聴衆にとっても刺激的なことだ。
このCDは、アンサンブルの10周年を記念して制作された。言うまでもないが、Syrinx SQはここで、サクソフォンという楽器について、真にプロフェッショナルな演奏を創りだすことに成功している。さらにこの4人の演奏家は、サクソフォンから極めて美しい音色を放ち、さらに密接な協力関係により、まるでひとつの楽器のような演奏を創りだすことに成功している。この才能に恵まれた"とんでもない"四重奏団の、次の十年の活動を楽しみにしていたい。

…ここには「次の十年」と書かれているが、最近の活動状況については不明である(オランダ在住のどなたか、ご存じないでしょうか?)。CDを聴く限り、非常に素晴らしい演奏をする団体であり、もし解散してしまっているのだとしたらとても残念だ。そもそも、このCD自体1994年の録音であるから、もう15年以上も前なのか。

とにもかくにもCDは素晴らしいので、次回レビューをお楽しみに。

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