2009/09/07

「世界の創造」の録音

ダリウス・ミヨー Darius Milhaudの「世界の創造 Le Création du monde」の録音を、島根県のF様より送っていただいた。「ダニエル・デファイエ氏が参加しているのではないか?」ということで送っていただいたのだが、冒頭の音を聴いてびっくり!これは疑いようのない、デファイエ氏の音だ!

デファイエ氏が参加した「世界の創造」というと、まっ先にバーンスタイン指揮フランス国立管弦楽団、1976年に吹き込まれたステレオ録音が挙がる。なんど聴いたか分からない、あの魅力的なサクソフォンとは思えない美しさで、息の長いフレーズをシンプルにしかし誰の耳をも一瞬で納得させてしまうフレージングで吹ききってしまうような…と、なんだか日本語が乱れた(笑)。

とにかくあの演奏がすぐに思い浮かぶが、今回送っていただいたダリウス・ミヨー指揮シャンゼリゼ劇場管弦楽団の演奏(原盤はディスコル・フランセだそうだ)は、まぎれもないあの音色とフレージングが、そのまま聴ける。両録音の間には20年ほどの差があるということなのだが、この酷似した演奏!デファイエ氏のこの曲に対する解釈は、それだけ長い年月を経ても変わらなかった、ということなのだろう。

オーケストラ全体の仕上がりとしてはバーンスタイン盤に一歩(、二歩…)譲るかもしれないが、作曲者自身が指揮棒をとった演奏ということで、大変貴重な録音だと思う。バーンスタイン盤が刷り込まれた私には、各所の解釈が非常に新鮮に聴こえる。

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