2009/08/03

Kees van Unen "JOUNK"

2006年だったか2007年だったか、オランダのサクソフォン奏者、ハンス・ド・ヨング Hans de Jong氏が来日した際に世界初演を行った曲。キース・ファン・ウネン Kees van Unen氏が作曲した、アルト・サクソフォンとテープのための作品である。昨年度の末にウネン氏からデモCDを送ってもらって以来、ときどき聴いている。

ジャズ風の独奏プレリュードから始まり、様々な技巧を披露するサクソフォンと、華やかなエレクトロニクスサウンドの絡みが面白く聴ける。テープのパートは、キラキラしたシンセサイザーのサウンドと、群衆のざわめきのようなミュージック・コンクレートが融合されたもので、こういう作品にしては珍しく(?)グロテスクな部分がまったくない。最終部分も、とても美しいまま終わるし…。

美しいことは美しいのだが、そのかわりに、様々な音世界を駆け巡るようなスリルや、エレクトロニクスならではのダイナミックさに欠ける部分があり、全体的にもうちょっと幅の広いサウンドを聴きたかったかな、と思う部分もある。

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