2009/01/02

シガード・ラッシャーの演奏映像

The Legendary Saxophonists Collectionから

国内ではあまり知られてはいないが、シガード・ラッシャー Sigurd Rascherの、ピアノとのデュオ演奏を映した映像が現存する。モノクロフィルムからのトランスクリプション、10分程度のものであるが、サクソフォンの歴史上、大変貴重なビデオのひとつだ。

H.Purcell - Two Bourées
F.Schubert - L'Abeille
W.Welander - Arietta
M.C.Whitney - Rhumba

スナップショットをいくつか撮ってみた。映像から得られる情報は、音盤のそれと比べてずいぶんと性格の違うことだ。たとえば、フラジオだろうが高速フィンガリングだろうが、余裕綽々という表情のラッシャー、そして、なんと無理のないキータッチ…といったところが印象に残る。

現代にあっても、なかなか室内楽の演奏って撮影されることがないが、このビデオは一体どういう経緯で制作されたものなのだろうか。いちおう複数のカメラから撮影されているということは、ライヴを収録したもの、ということでもなさそうだ。うーん、こんどAndy Jacksonさんに訊いてみるか。

併録映像は以下の二つ:
オクラホマ大学とBuescherの共同プロデュースによるサクソフォンのデモンストレーションビデオ(めちゃくちゃ面白い!)。ラッシャーと、娘のカリーナが出演している。編集が入ったカラーフィルムで、およそ25分。
ラッシャーが後年取り組んだワークショップの映像。サクソフォンオーケストラのトップと指揮を務めるのは、おそらくポール・コーエン Paul Cohen!無編集のホームビデオ映像、およそ40分。

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