2008/07/13

YaS-375のコンサート@ドルチェ

蛹化の女→ラランさん→と続いた、コンサート巡礼最終日。ドルチェ楽器でのトリオの演奏会である。

【Trio YaS-375 1st Concert】
出演:山田忠臣、國末貞仁(以上sax)、小柳美奈子(pf)
日時:2008年7月13日(日曜)15:00~
場所:ドルチェ楽器管楽器アヴェニュー東京アーティストサロン
プログラム:
~第一部~
E.エルガー「愛のあいさつ」
A.ヴィヴァルディ「"忠実な羊飼い"よりソナタ第6番」
長生淳「天頂の恋」
F.フェラン「ソナティナ~パールサックス」
~第二部~
「見上げてごらん夜の星を」
「ハナミヅキ」
「蕾」
G.ビゼー「カルメン・セレクション」
P.サラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」
~アンコール~
「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」
「川の流れのように」

客席には、プロのサクソフォン奏者からアマチュアまで、(知り合い or 一方的問わず)良く知った方がたくさん。意外とサックス吹きではない、一般のお客さんもいたような?大入りの会場は、相も変わらずのアーティストサロンの風景だった。

この団体名、YaS-375の由来は…まだだひとみなこ、なのだそうだ(笑)。ちょっとヤマハのサックスのモデル名にかけてみました、ということだそうだ。もう一つの案の、柳田貞男もいいと思ったんだけどなあ。

このデュオが他と決定的に違うのは、「誰もが聴いて楽しめるコンサート」を目指しているということ。それはプログラムを見ても明らかで、オリジナルがたったの2曲しかないのだ。そのほかの曲は、既存の曲をこのトリオのためにアレンジしたというもの。しかし、プログラムからは想像がつかない、かなり聴きごたえのあるコンサートだった。

エルガー、ヴィヴァルディはてっきり各人のソロかと思いきや、これらもサックス2本とピアノのためにアレンジされたもの。ヴィヴァルディは、ソプラノとバリトン、そしてピアノと、なかなか手の込んだ音運びが面白かった。曲の間には、おしゃべりを挟みながら。小柳さんの手なれたトーク(と、フォローと、時々ボケ)は、さすが。

オリジナルのうち、やはり圧巻は第一部最後のPARSAX!今度、私たちもEnsemble TXの演奏会で取り上げる予定だが、ここまでさらりと吹かれてしまうと、自己嫌悪に陥るばかりだ(笑)。第3楽章のジャズ風なファンキーなフレーズが、かっこ良かった。いやー、我々も練習しないと。

山田さんと國末さん、デュオを組むくらいだから、てっきり音楽性や音色が似ているのかな、と思っていたが、面白いくらいに似ていないのですね。楽器は同じヤマハだけれど、山田さんにいたってはヤナギサワのお家芸であるピンクゴールドかけちゃってるし。それぞれ良いところがあって、それぞれに個性があって、しかし同じ時間を共有していて。メンバーそれぞれが、本当にこのトリオを大切にしているのだろうなあ。

第二部は、良く知ったメロディ。「見上げてごらん夜の星を」を、小柳さんのピアノ独奏で聴いた後は、再びサックス2本とピアノで一青窈の「ハナミズキ」、コブクロの「蕾」。こういうのも、たまには良いですね。ビゼーとサラサーテは、かなり気合の入った重量級で、披露される見事なテクニックに会場が沸いていた。

ほぼ3連続の演奏会のハシゴだったが、それぞれ方向性は全く違うもののどれも素晴らしく、楽しく聴くことができた。かなりいい具合にお金がふっとんだけど(爆)。

0 件のコメント:

コメントを投稿