2008/06/04

How can I?

昨日書いた記事にやや関係するかもしれないが。私のやりたいことの一つに、限られたレパートリーの演奏が繰り返される日本のサクソフォン界を何とかしたい…ということがある。

調べれば調べるほどにクラシック・サクソフォンの世界はどこまでも広大であり、そこかしこに実に魅力的な作品が落ちていると思うのだが…。現在世界中にサクソフォンの作品はオリジナル/アレンジ併せて20,000を超える作品があるとされているのだ。音楽大学などで、教える側のシラバスとして一般的に想定されている作品の数って…せいぜい200曲くらいかなあ。実はその100倍の作品が背後にあると考えると、ちょっとめまいを覚えてしまうほどだ。

その残りの19,800曲全てが、充実した作品であるという保障はないけれど、数度にわたって演奏会やレコーディングなどで取り上げられた作品にターゲットを絞ることは容易だ。特に、海外で積極的に演奏される作品を、どんどん日本に紹介していきたいという思いは、ここ数年ますます強くなっている。

しかしどうやって、私のようなアマチュアに?昨年末のフェスティバルなどでは、Tsukuba Saxophone Quartetとしてフェルドハウスの作品を日本初演したけれど、我々のようなアマチュアが練習して云々とかするのって、どうしても限りがあるし(リハーサルだけで二ヶ月と半分もかかった)。文書で書くのだと、どうしても伝えるのには限界があるし、CDを一枚や二枚紹介したところで、この記事の文章に反応して買ってくれる方なんているはずもなく。

全曲音源を収録し、楽曲解説に楽譜のサンプルや入手先リンクまでをも付与した、クラシック・サクソフォンの(特に優れた)作品のデータベースを作ることができれば良いのに。著作権や著作隣接権の意味合いからも、おそらくぜったい無理だけれど…。何かブレイクスルーを引き起こせる、良い方法はないものか。例えば著名な国内コンクールの二次課題曲などが、すべて突拍子も無い作品に置き換わる、とか面白いと思うのだが。いちアマチュアなりの限界を感じる今日この頃だ。

4 件のコメント:

  1. 限られたレパートリー、という点は全く同感です。逆に、私はアマチュアだからこそいろいろなチャレンジができるんでは、と思いますよ。もちろんプロのほうが影響力という点では強いですが、レパートリーの拡張という点ではかえって制限されるているように感じます。
    日本でイギリスやドイツ、アメリカその他各国の優れたオリジナル作品が、当たり前のように演奏されるようになってほしいですね。そのためには、アマチュアもプロもなく、積極的に取り上げて紹介していくだけですよ、きっと。
    少なくとも、音源の有無情報だけはがんばって続けようとは思っています。解説は任せます(笑

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  2. やはり、プロとアマチュアそれぞれに、それなりの阻害はありますよねー。

    それでも、数年前までは日本のごく一部でしか知られていなかった曲が、瞬く間にブームになった、というような状況をいくつか目の当たりにすていますから、ぜひ他の曲も…と思ってしまいますね。

    今のところは、地道に啓蒙活動を続けていこうというところです。

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  3. 私も同感です。
    コンサートとかのチラシを見て、ほとんどいろんな人がやってる曲が多く。
    自分の持ってる知識?というか曲数も増えてきたのもありますが、正直CDやコンサート等で新しい曲を聞いたりすることがあまりない気がします。特に日本では、でしょうか?

    まあ後はどうしてもサックス=クラシックと、まだ結びつきにくい感じもありますよね…。
    もうちょっと世にサックス=クラシックという発想?が根付いてきたら何かが変わるんじゃないかなーなんて思ってます。
    そしたらkuriさんのように、サックスに熱心な方(プロとかアマとか関係なく…!!)とかと情報交換したりすることでまた知識が増えてくでしょうし。
    あまり演奏されることのない曲というのは、皆知らなかったりしますし…(^^;)
    いろんなところで演奏される機会を作れたらいいんですけどね。。。。

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  4. > k.k.さん

    まあ、今すぐとは言わないまでも、数十年のスパンで状況が変わっていけば良いなと思っています。

    幸いなことに、数年前に比べると、格段にアマチュアの発表機会というものは増えてきた気がします。アマチュアアンサンブルの演奏会も増えてきましたし、フェスでの愛好家ステージ、アンサンブルコンクールなど。

    せっかくそういう機会を用意していただいている限りは、われわれのやることといえば、その機会を生かす、ということに尽きますね。

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