2008/04/24

木下直人さんから(ギャルド関連その3)

先日ご自宅に伺ったときに頂いたもの。1961年の来日時、11月3日に新宿厚生年金会館で開かれた「ギャルド・レピュブリケーヌ歓迎演奏会」の録音である。陸上自衛隊のとある場所に残っており、ごく最近(21世紀になって)、木下さんを始めとする関係者が手を尽くして発掘したものなのだそうだ。

フランソワ=ジュリアン・ブラン指揮
ギャルド・レピュブリケーヌ交響吹奏楽団
・H.ベルリオーズ - ローマの謝肉祭
・E.ファリャ - バレエ組曲「三角帽子」より
・F.リスト - ハンガリー狂詩曲第2番

リストは、東芝から出版されたもの、そして東京文化会館のライヴ録音にも含まれている。ベルリオーズは1984年と2007年来日時にも取り上げられていたが、1961年の演奏はこれと東京文化会館での録音がある。ファリャの「三角帽子」は「近隣の人々の踊り」「粉屋の踊り」「終幕の踊り」の3曲が抜粋されている。

意外なほどにクリアな音質の奥から聴こえてくる音楽は、絶品。特に「三角帽子」が聴きもの。よもや管楽器のみで構成されているとは思えないトゥッティのサウンドと、各楽器のソロの途方もないヴィルトゥオジティ。最終部に向けて絢爛さを増す、祝祭的な雰囲気。これは鳥肌立ちます。吹奏楽編成としてはコンクールでも度々取り上げられる曲ではあるが、比べてはいけませんな。

そういえば木下さん、最近になってPierre Clementのアームを手に入れたそうで、SP再生用のカートリッジと組み合わせたときのサウンドが素晴らしいとのこと!そのシステムを使用して、ミュールのSP(グラモフォンの2枚組)をトランスファーしたそうで、取り急ぎそのサウンドファイルをダウンロードできる箇所を教えていただいた。曲はイベール「コンチェルティーノ・ダ・カメラ」とヴェローヌの「ラプソディ」。私も聴いてみたが、さらに中音域の再現性が上がったようなイメージ(耳が良くないので、気のせいだったりして)。素晴らしいです。

そのページだが、直接リンクを貼るのはちょっと憚られるので、気になる方はGoogleなどを使って、「モイーズ」で検索してみてくだされ。

5 件のコメント:

  1. その音源アップ場所のSonoreです。(笑)

    ファイルへの直リンクはどうかと思いますがページへのリンクはどうぞどうぞ。

    http://www60.tok2.com/home/sonore/

    ちなみにアップしたサウンドファイルは木下氏のサンプリングそのままではありません。
    私がパルスノイズ除去の自動処理アプリを使った後、主に10000HZ以上のノイズ成分をイコライザー処理しています。
    これは木下氏目指す方向とは異なるかもしれませんが、SP音源の豊かな中音域を明瞭化する意図があります。
    またローエンド再生装置への対応がこれで出来ればという思いもあります。それが成功しているかどうかは別ですが・・・。

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  2. > Sonore様

    どうもありがとうございます。せっかくですので、ブログ上にて「マルセル・モイーズ研究室」ご紹介させていただきます。

    そうでしたか、たしかに、以前SPを直接CD-Rにトランスファーしたものと比べて音が違うかなと感じましたが、Sonore様のほうで、イコライザをかけていたのですね。なるほど。

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  3. 研究室のご紹介、お手柔らかにお願いいたします。(笑)

    SP盤の復刻、パルスノイズを除去してみたらそれまで気がつかなかった楽音そのものの歪っぽさが気になりだしたりしてなかなか面倒なものです。その点、木下音源はすばらしいサンプリングでした。

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  4. さっそくリンクを張っていただいたようですね。
    ありがとうございました。

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  5. 先ほど、紹介記事をアップしました(^^)

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