2007/10/28

ミュールの教え方

教育者としてのマルセル・ミュールの話。クロード・ドゥラングル教授曰く、「ミュール先生が教育者としてすばらしいのは、なにより弟子を勇気付けさせる教え方」だ、とのこと。つまり、決して楽器のテクニックや音楽的解釈を教えるのが上手いのではなく、あくまで心理的な側面でのサポートが上手いのだ、ということ。そういえば、ジャン=マリー・ロンデックス氏もこう言ってたっけ。"a good player, but not a good teacher..."

しかし、弟子の顔ぶれを見てみれば、ダニエル・デファイエ始め著名な奏者が多いことは言うまでもない。今となっては、ミュール氏がどんなレッスンをしていたか、というのは知る由もないが、彼に教えを受けたサクソフォニストのわずかな言葉の断片から、推測することができなくもない。その中に、サクソフォンの良い教え方、というもののヒントが存在しているようにも思える。それは、もちろんサクソフォンの世界にとどまらず…。

0 件のコメント:

コメントを投稿