2006/08/31

著作隣接権

最近、研究室がかなり輻輳状態で大変です。

ふと思い立ったのだけれど、マルセル・ミュールの初期の録音など、録音から50年以上経過した録音ってMP3形式などでインターネット上に公開しても問題ないのでは…。気になったので、著作隣接権の該当する部分を拾い出してみた。

著作隣接権。これは、演奏家、録音業者を保護するための制度:演奏がレコードやCD等になっているとき、その録音物と、録音した演奏者に適用される著作権のことだ。

・「著作隣接権の存続期間は、次の各号に掲げる時に始まる。 - 二 レコードに関しては、その音を最初に固定した時」(第六節第百一条第一項)
・「著作隣接権の存続期間は、次に掲げる時をもつて満了する。 - 二 レコードに関しては、その発行が行われた日の属する年の翌年から起算して五十年(その音が最初に固定された日の属する年の翌年から起算して五十年を経過する時までの間に発行されなかつたときは、その音が最初に固定された日の属する年の翌年から起算して五十年)を経過した時」(第六節第百一条第二項)

えーとつまり…録音されて50年以上たっているものは、著作隣接権が消滅している、と考えて問題ないのだろう。

第二項では「その音が最初に固定された…」という記述があるが、ミュールさんの演奏が固定されたのは1930年代。これを「最初の固定」と考えれば、当時出版されたSPの著作隣接権は消滅済みということになるが、復刻CDの場合は?

SP所蔵者のコレクションからCD上に音が固定されたのは、1990年代に入ってからだから、復刻の瞬間を「最初の固定」と考えれば「復刻CDの著作隣接権」が消滅してないということになるなあ。ん、そもそも「最初の固定」が行われたのはフランス国内じゃないか。「最初の」の解釈によって、可否が変わってくるのだが…。頭がこんがらがってきた…どなたか教えてくださいm(__)m←ずくなし。いっそのことJASRACに聞くか。

著作権法はここ(→http://www.cric.or.jp/db/article/a1.html#002)で初めて読んだけれど、なかなかに解釈が難しい表現もあり、大変読みづらい。「すべてわかった!マンガで読む著作権」とかあればいいのだがなあ(?)。

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