2006/02/25

尚美学園大学×雲カル

昨日は尚美学園大学芸術情報学部音楽表現学科第3回定期演奏会(長い…)を聴きに埼玉県和光市までお出かけ。演奏は井崎正浩指揮尚美学園大学オーケストラ+尚美学園大学合唱団、他雲井雅人サックス四重奏団はじめゲスト多数。プログラムはラウリッスン「O Magnum Mysterium」、ベートーヴェン「合唱幻想曲」、グラス「サクソフォーン四重奏協奏曲」、ガーシュウィン「パリのアメリカ人」。とても楽しい演奏会だった。

ラウリッスンは現代の作曲家ということでどんな響きがするか内心ドキドキだったが(てっきりゲンダイオンガクだと思っていた)パンフレットを読んでみると宗教曲だったらしい。合唱のみで演奏される荘厳な聖歌で、すでに数千回の再演がなされているとのこと。ちょっと明かりを落とした状態で総勢126名の合唱団がピアニシモで囁くと、えもいわれぬ響きがしますね。

ベートーヴェン「合唱幻想曲」は恥ずかしながら初めて聴いた。久々に生で聴くオーケストラだったが、吹奏楽をやっていた自分としてはかなり落ち込んだ。こういうサウンドはどうひっくり返っても出せないし、また吹奏楽が近づけるべき「理想のサウンド」はオーケストラに目標が設定されているようなものだからな。すっかり耳を洗いなおされてしまった。

グラス「サクソフォーン四重奏協奏曲」。緊張感の高い演奏で、第一楽章を終えた時点ですでに聴衆が一気に引き込まれていた。トリップしそうになるかなと思ったけれど、オーケストレーションが多彩で普通のミニマルミュージックのようには聴こえなかったものだから面白い。存在感抜群のソリストの雲井雅人サックス四重奏団は、相変わらずの美音を聴かせてくれた。アンコールにはバード「ソールズベリー伯爵のパヴァーヌ」。雨の中聴きに行った甲斐があったものだ。

ガーシュウィンでは井崎氏のノリノリの指揮が、オーケストラから豊かなサウンドを引き出しているといった印象。サックスには尚美学園の学生?が三人のっていた。トランペットソロ、ブラボー。アンコールにバーンスタイン「キャンディード序曲」。速いパッセージになると弦が弾ききれず少々厳しかったが、リズム感はばっちり。

音大の演奏会は始めて聴いたが、今回は独特の企画をしっかりしたレベルで聴かせてくれるという点で、とても良いものだと思った。この充実度で800円は安すぎると思うのだが。また久々にオケを聴いて合唱や弦の良さにしびれてしまった。

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