2005/12/30

オーレリアの新譜

オーレリアサクソフォン四重奏団の新譜「FUGUE IN C OF DOG(Challenge Classics CC72148)」をようやく入手。このページでも抜粋を公開している(→http://www.geocities.jp/kuri_saxo/fugue/fugue.html)だけあって、数ヶ月前から心待ちにしていたものだ。イヌを真正面から捉えたジャケットがかわいい。

気合の入った二枚組みで、CD1はバッハ「フーガの技法」をカノンも含めてほぼ網羅、CD2は15人の作曲家に委嘱した新作のフーガを集めた、といった内容になっている。

CD1は、同一企画としてニューセンチュリー四重奏団のCDが記憶に新しいが、解釈の違いを楽しむのが一番だろう。どちらも技術的に全く問題なく演奏されているのは間違いないので、甲乙は付け難いところ。あえて違いを言えば、NCSQはどこまでも端正な演奏であるのに対して、ASQはやや即興的なアンサンブルのスリルを楽しんでいるような演奏、だろうか。

その意味ではCD2のほうがオーレリアとしてのアイデンティティがよく表れていて、面白い。一曲目の「Lessons of the Master」からしてフーガの技法の主題が断片的に聴こえるパロディ・ミュージック。贅沢にも、15人の作曲家による個性の違いを堪能できる豪華なディスクである。オーレリアも、ここぞとばかりに作曲者の意図を表現しようと奮闘している。

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