2005/06/14

ポップス四重奏曲集

直下の記事に書いてある雲井雅人四重奏団監修のサクソフォーン四重奏曲集(ヤマハ・ミュージックメディア出版)を買ってきて音出ししてみた。「New Sounds in "Ensemble"」と銘打つだけあり、「New Sounds in Brass」でもおなじみの編曲者(森田一浩、星出尚志、後藤洋)がそれぞれ「プレイ・バッハ」「ゴスペル・メドレー」「ニュー・シネマ・パラダイス」の編曲を担当しているという代物。この編曲譜に関する記述がなかなかインターネット上にないので、少し書いておこうと思う。

無伴奏チェロ組曲とフーガの技法にヒントを得たという「プレイ・バッハ」は難曲。初見はおろか、一週間本気でさらっても通すことすらままならないのでは、というくらい。かなり密度が濃い作品で、何かの機会に本気で取り組んでもいいかと思わせられる。

「ゴスペル」と「ニューシネマ」は難易度が低めに設定され、しかも吹いていて楽しい!(なんて言ったってニューサウンズ!)「ゴスペル」は「アメイジング・グレイス」で始まって「I will Follow Him」に繋がり、そのまま「天使にラブソングを」よろしく突然「ROCK Tempo=144」の指示。ロック調の部分はカッコイイようなダサイような妙な編曲だが、アルトが咆えるアドリブ風のファンキーなフレーズなどなかなか面白いです。オススメ。

「ニューシネマ」はかなり原曲に忠実に、ひたすら美しく美しく、という編曲作品。「愛のテーマ」でのテナーとバリトンのベタベタな二重奏や、ソプラノ、アルトパートに現れる甘ーい旋律など、まともに吹くのが恥ずかしいくらい。まあ、純粋にモリコーネの旋律美を堪能できるのでこれもなかなかオススメです。

次に依頼されている出演機会(インカレのレセプションパーティー)での演奏は、「ゴスペル」「ニューシネマ」「私のお気に入り」「木星」「タンゴの歴史」から数曲、といったところか。楽しみ。

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