2017/04/29

第2回JOSIP NOCHTA国際コンクール・本選結果

本日未明(現地時刻で4/28の午後~夜間)、第2回JOSIP NOCHTA国際コンクールの本選が行われ、順位が決定した。

優勝: Antonio García Jorge (Spain)
第2位: Nicolas Arsenijevic (France)
第3位: Nicola Peretto (Italy)
第4位: Ryo Nakajima (Japan)
(ちなみに、選択曲は中島君がイベール、他の3名は皆ラーションであった。)

1位を受賞したAntonio Garcia Jorge氏の演奏を貼り付けておく。他の本選出演者の演奏も、すでにYouTubeにアップロードされている。

リュエフ「コンチェルティーノ」


ラーション「コンチェルト」

2017/04/28

ファジル・サイ「(SaxQと弦楽のための)Preludes」ライヴ放送

あと3時間とちょっと、日本時間の4/29 3:00amより、ファジル・サイ Fazil Say作曲の、サクソフォン四重奏と管弦楽のための「プレリュード Preludes」がライヴ放送される。演奏は、Peter Oundjian指揮フランクフルト放送交響楽団、サクソフォン四重奏は、初演者であるラッシャー・サクソフォン四重奏団が担当する。

25分ほどの、4曲からなる作品。もともとはリンツのブルックナー管弦楽団が委嘱し、2015年にラッシャー四重奏団を迎えて初演された作品。各曲には、以下のような文学作品の名前が付与されており、これらの作品の複雑で情緒的な世界からモチーフを借り入れ、作品として結実させたもの…とのこと。表面的な音楽のスタイルは、"オリエンタル"といった部分が強く現れている。
I Siddhartha (Hermann Hesse) ヘルマン・ヘッセ「シッダールタ」
II Weiße Nächte (Fjodor Dostojewski) ドストエフスキー「白夜」
III Die Verwandlung (Franz Kafka) フランツ・カフカ「変身」
IV Der Fremde (Albert Camus) アルベール・カミュ「異邦人」

映像はこちらから:
http://concert.arte.tv/de/fazil-say-rascher-saxophone-quartet-peter-oundjian

音声はこちらから(まさかのFlashサイトなので、Google Chrome等、Flash非対応ブラウザをお使いの方はご注意を):
http://www.hr-online.de/website/static/streaming_popup/mp3streamer.jsp?client=hr2

2017/04/27

第2回JOSIP NOCHTA国際コンクール・ファイナリスト

クロアチアで開かれている、第2回JOSIP NOCHTA国際コンクールのファイナリストが決定した。

http://josipnochta2017.adolphesax.com/index.php/es/

日本からは、中島諒くんが本選に残った!Nicolas Arsenijevic氏は有名だが、Nicola Peretto氏、Antonio Garcia Jorge氏の名前は初めて聞いた。少し調べてみたが、既にCDをリリースしたり、コンクールに入賞したり、各所で活躍中の奏者であるようだ。いやはや、ちょっと離れている間に、時代は移り変わっているのだなあ…。

Arsenijevic, Nicolas (France)
Garcia Jorge, Antonio (Spain)
Nakajima, Ryo (Japan)
Peretto, Nicola (Italy)

本選(ファイナル)は、現地時間で4/28。Zagreb Philharmonic Orchestraとの共演による協奏曲2曲の演奏で、最終順位が決まる。演奏曲目は、以下の2曲。

a) 必須演奏曲
J.リュエフ - コンチェルティーノ

b) 以下の4曲から1曲を選択
J.イベール - コンチェルティーノ・ダ・カメラ
L.E.ラーション - コンチェルト
F.マルタン - バラード
P.Despalj - コンチェルト

2017/04/26

第2回JOSIP NOCHTA国際コンクール・セミファイナル進行中

クロアチアにて、第2回JOSIP NOCHTA国際コンクールが開催中。おなじみAdolphesax.comのチームが現地入りし、全プログラムを中継している。現在、セミファイナルが進行中。下記ページから、EN DIRECTOをクリックするとストリーミング中継を観られる。

http://josipnochta2017.adolphesax.com/index.php/es/

セミファイナリストは以下の10名。つい先ほど、中島諒さんが出演していた。日本人は他に、田中愛希さん(洗足学園音楽大学出身)が残っている。

Arias Gonzalez Alvaro (Spain)
Arsenijevic, Nicolas (France)
del Valle Casado, Mari Angeles (Spain)
Garcia Jorge Antonio (Spain)
Nakayima, Ryo (Japan)
Peretto, Nicola (Italy)
Razdevsek, Aljaz (Slovenia)
Ronzio, Francesco (Italy)
Sanchez Solis, Borja (Spain)
Tanaka, Aki (Japan)

ところで、セミファイナルの課題曲がなかなか面白く、下記a)b)c)を連続して演奏する…というもの。b)c)は一般的な印象を受けるが、a)はなんと弦楽四重奏との共演。特殊奏法満載の、なかなか難解な作品で、リハーサルでの、弦楽四重奏団とのコミュニケーションもキーポイントになってくるのではないかな…と推測。

a)
Mladen Tarbuk - Didgeridoo for Alto Saxophone and String Quartet

b)
William Albright - Sonata
Fernande Decruck - Sonata
Edison Denisov - Sonata
Jindřich Feld - Sonata
Jeanine Rueff - Sonata
Takashi Yoshimatsu: Fuzzy Bird Sonata.

c)
任意の曲

2017/04/16

The Rev Saxophone Quartet@ミューザ川崎

息子が生まれてから少し演奏会通いを控えていたのだが、久々に演奏会へ伺った。昼の部(都合によりバッハ以降のみ)と、夜の部。

技術的に非常に完成されていることはもちろんで、その先に様々な可能性を秘めているカルテットだ。これまで聴いたことのあるカルテットの、どれにも似ていない。なんとも言えない浮遊感というか、現実離れした音世界・空間を楽しんだ。

【ミューザ川崎 ランチタイムコンサート】
出演:The Rev Saxophone Quartet
日時:2017年4月12日 12:10開演
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール
プログラム:
R.プラネル - バーレスク
J.B.サンジュレ - 「四重奏曲第一番」より第4楽章
J.S.バッハ - G線上のアリア
J.フランセ - 小四重奏曲
G.ガーシュウィン - 3つの前奏曲
N.カプースチン/宮越悠貴 - 「24の前奏曲」よりXVII(アンコール)

【ミューザ川崎 Night Concert60】
出演:The Rev Saxophone Quartet
日時:2017年4月12日 19:00開演
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール
プログラム:
N.カプースチン - 「8つの演奏会用エチュード」よりプレリュード
J.リヴィエ - グラーヴェとプレスト
N.カプースチン/宮越悠貴 - 「24の前奏曲」よりXII, IX, XVII
M.エンゲブレツォン - ベア
M.ラヴェル/旭井翔一 - 「クープランの墓」よりプレリュード、フーガ、メヌエット、トッカータ
R.プラネル - バーレスク(アンコール)

コンサートのレビュー(夕方のコンサート中心)は、5/25のTHE SAX誌に掲載予定。

2017/04/12

Guillermo Lagoの正体

時々、作曲者名として見かけるGuillermo Lagoが、何者なのか、これまで気にも留めていなかった…のだが、最近とある調査の一環で、アウレリア四重奏団の創設メンバーのひとり、バリトンサクソフォンを担当していたWillem van Merwijk氏であることを知った。サクソフォン四重奏曲の「Ciudades」が有名。また、アウレリア四重奏団のアルバム「Tangon」に、「Pequenitos」「El tonto del pueblo」の2曲を提供している(実はこの2曲が初めての作品だったようだ)他、サクソフォン以外にも様々な作品を書いているようだ。その数およそ50。いずれもサクソフォン吹きの余技、というレベルをはるかに超越しており、興味深いものも多い。

ふと思い返せば、ギィ・ラクール氏、野田燎氏、バリー・コッククロフト氏、林田祐和氏、Juan Luis del Tilo氏(Johan van der Linden氏)らの作品を思い浮かべてみると、コンポーザー・サクソフォニストの筆によるものは面白い作品であることが少なくない。サクソフォンの効果的な響き、聴き手に心地よい響きを知り尽くしているからこそ、作ることができる作品、というものもあるのだろう。

2017/04/03

アウレリア四重奏団のデビュー盤入手

Aurelia Saxophone Quartet Debut Album (LP)!

アウレリア・サクソフォン四重奏団のデビュー盤LPを入手した。EMIのASK 1201という型番で、1987年6月の録音。アウレリア四重奏団の結成は1982年だから、その5年後の録音である。アレンジ物2点を収録するという、面白い内容。

曲目:
ジョージ・ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」
モデスト・ムソルグスキー「展覧会の絵」
(いずれもJohan van der Lindenのアレンジ)

メンバー:
Johan van der Linden, Ssax
André Arends, Asax
Arno Bornkamp, Tsax
Willem van Merwijk, Bsax

オランダの中古レコード屋からの取り寄せで、本体$7に、送料$20を支払うという結果となったが、レコードの国際発送ならばこんなもんだろう。本当はCD(EMI CDC 7 49065 2)を入手したかったのだが、10年以上にわたって探せども探せども見つからず、先延ばしにしても入手は難しいだろうと判断、アウレリア四重奏団解散のニュースを機に、中古LPをエイヤと購入することとなった。

とりあえず盤面チェックと再生チェック。少し汚れやシミが散見されるのと、1箇所音飛び(もう一度再生すればおそらく大丈夫かな?)を除いて、ほぼ問題ないレベル。再生チェックをしながら小気味よい演奏と、表現力の広さに唸ってしまった。「Blow!」にも収録されており、聴いたことのあった「ラプソディ・イン・ブルー」が、実に若々しく、高いテンションで演奏されており、すっかり耳を洗い直された。また、「展覧会の絵」での、曲ごとの表現の吹き分け方は、アウレリアならでは、であろう。

またゆっくり聴いてレビューしようと思う。

2017/03/26

トリスタン・クーリス「四重奏のための協奏曲」

30年前、1987年に開催された、Donemusの40周年記念公演"Dutch Music Gala"での一幕。Donemusは、オランダの、著名な現代音楽関連の出版社。トリスタン・クーリス Tristan Keuris氏の「Concerto 協奏曲(サクソフォン四重奏とオーケストラのための)」を、ラッシャー・サクソフォン四重奏団が演奏している映像だ。Hans Vonk指揮ハーグ・レジデンティ管弦楽団 Residentie Orchestraとの共演(Thunderさん情報ありがとうございます)。

1987年ということで、すでに同団体からは引退している旧メンバー…ソプラノ:カリーナ・ラッシャー、アルト:ジョン=エドワルド・ケリー、テナー:ブルース・ワインベルガー、バリトン、リンダ・バングス、という布陣での演奏を観ることができる。このメンバーでの演奏は、録音は多く残されているが、映像はなかなか貴重。1989年のドイツでの演奏を記録した映像は有名かもしれないが。

聴いてすぐ気付くのは、クーリスが書いたサクソフォン四重奏曲、「Music for Saxophones」との音の関連性。私も「Music for Saxophones」を諳んじているわけではないので詳細を言えるわけではないのだが、例えば「Concerto」の冒頭のフレーズなどはほぼ「Music for Saxophones」と同じである。実は、「Concerto」をベースとして、四重奏だけで演奏できるように書かれたのが「Music for Saxophones」だとのこと。知らなかった…。

作品の云々は抜きにしたとしても、この演奏の驚異的な集中力は驚異的。冒頭のチューニングの長さに何だか不安になるが(笑)、音楽が始まってしまえばテンションの高さに飲み込まれてしまう。ラッシャー四重奏団の面々、そしてオーケストラとも、見事な音楽運び。ちょっと現代音楽に抵抗のある向きにも、ぜひ最後まで観てほしいと思う。

2017/03/23

アダムズ「サクソフォン協奏曲」のピアノリダクション版

ティモシー・マカリスター Timothy McAllister氏に献呈され、2013年に初演されたジョン・アダムズ John Adams氏の「サクソフォン協奏曲」のピアノリダクション版が存在する(ご存じの方も多いと思うが…)。楽譜を、以下のBoosey & Hawkesのページより購入することができる(20.99ポンド+日本への送料7.75ポンド)。
https://www.boosey.com/cr/purchase-music/John-Adams-Saxophone-Concerto/58118

アメリカのサクソフォン奏者、スティーヴン・ペイジ Stephen Page氏によるYouTube動画も、最近アップロードされた。


21世紀に入って作曲された「サクソフォン協奏曲」の中でも、とりわけ大規模かつ野心的な作品のひとつとして、歴史にその名を残すものであろう。初めて聴いた時はいまいちピンと来ず…だったが、噛めば噛むほど味わい深い内容である(正直言えば、今でもどちらかと言えば「シティ・ノワール City Noir」のほうが好きだが)。ジャズの語法が、無調系フレーズに薄く覆い隠されている。普通のクラシック・スタイルでの演奏を跳ね除けてしまうような、密度の濃い作品だ。

ピアノリダクション版が出来たということで、そのうち管打コンの本選課題曲になってもおかしくないのでは、と邪推。

2017/03/16

トマジ「協奏曲」吹奏楽版 on YouTube

アンリ・トマジの「サクソフォン協奏曲」の、吹奏楽版演奏がYouTubeにアップされているのを見つけた。

演奏は、Grégory Letombe氏(パリ国立高等音楽院のドゥラングル門下卒業生で、アレクサンドル・ドワジー氏やクリストフ・ボワダン氏と同期にあたる)と、そしてバンドはなんとギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団!指揮はギャルドではおなじみのフランソワ・ブーランジェ氏である。演奏の日付は2017/3/11…わずか5日前!

Letombe氏は、クランポンのSenzo使いとのこと。時折、いかにも「クランポンらしい」輝かしく芳醇な音色が聴こえてきて、唸らされる。全体的な独奏パートの解釈は至極まっとうであり、最新のトレンドとの差を感じつつ、中堅~ベテランの奏者が奏でるどっしりした演奏を楽しんだ。バックのギャルドは、もっと高精度な演奏も可能なのではないかなーと思いつつも、一方でさり気なく難しいフレーズをこなしていたりと、いかにも(^^;

久々にトマジの「協奏曲」を全編通して聴いたが、冒頭~中間部、そして第2楽章のエンディングに向けてなど、全体の構成感が最高である。否が応でも興奮させられる、とでも言おうか。はやり名曲。ところで吹奏楽版のアレンジは誰の手によるものなのだろう。仲田守氏が編曲しているのはよく知られているが、この演奏が同じアレンジかどうかは分からなかった。

2017/03/15

ドナルド・シンタ氏とオクラホマ州立大学バンドの共演

アメリカのサクソフォン奏者、ドナルド・シンタ Donald Sinta氏と、オクラホマ州立大学バンドの共演記録録音が、YouTubeにアップロードされている。1978年の録音で、YouTubeにアップロードしたのは当時の録音エンジニアのようだ。

フサ「サクソフォン協奏曲」の録音は、作曲者カレル・フサ氏自身の指揮によるもの。録音状態は良くないが、その奥から聴こえてくるテンションや濃密な音楽は一聴の価値あり。当時のアメリカのサクソフォン界におけるトレンド、そしてシンタ氏の名人芸を存分に堪能した。無伴奏的に演奏される箇所が多いことから、時間・空間の支配をどのように行っているか、という点でも面白く聴けるだろう。

そして、フサにも増して強烈な演奏を残すモンティ。最終部に向けてのアンサンブルを無視した爆速っぷり(何という見事なタンギング!)。ああ、びっくりした。

カレル・フサ「サクソフォン協奏曲」


ヴィットーリオ・モンティ「チャルダーシュ」

2017/03/09

アウレリア四重奏団、活動終了し解散

衝撃的なニュースが飛び込んできた。オランダのアウレリア・サクソフォン四重奏団 Aurelia Saxophone Quartetが、活動を終了し解散することを決めたそうだ。情報の出元はアルトサクソフォン奏者のNiels Bijl氏のFacebook上の書き込み。

活動終了の理由は、各個人の活動の充実に伴う、四重奏団としての演奏活動の減少、その中で演奏品質と今後展望を維持することが困難になったため、とのこと。以下がNiels Bijl氏の書き込み全文。

Aurelia Saxophone Quartet 1982-2017
The Aurelia Saxophone Quartet is ending after 35 years.
The current members Femke IJlstra, Niels Bijl, Arno Bornkamp and Juan Manuel Dominguez have decided to stop playing together as the ASQ. The reasons for this decision are, among others, that the successful development of personal projects and the decrease in number of concerts and concert series has made it difficult to ensure the high level of quality and the ambitions that the quartet holds itself to.
Through playing arrangements and the creation of new repertoire, the Aurelia has contributed to the emancipation of the saxophone quartet as a mature classical ensemble and served as a breeding ground and example for future generations of quartets. Johan van der Linden, André Arends and Willem van Merwijk (co-founders of the ASQ) also played an important role in this impact.
It gives the members of the ASQ much pleasure to see that the number of young and promising saxophone quartets has increased enormously in the Netherlands and, after 35 years, they are proud to make room for the next generations.

同四重奏団は、サクソフォン史を代表する四重奏団の一つといっても過言ではないだろう。その活動の幅の広さ…コンサート活動、CD録音、レパートリー拡充の数々が、現在活動する世界のサクソフォン四重奏に与えた影響は少なくない。例えば、世間一般にピアソラ・ブームが起こる前から、ピアソラ作品にいち早く着目し、サクソフォン界に紹介した功績(ピアソラにサクソフォン四重奏曲を委嘱していたが、ピアソラ自身の死去により叶わなかったとのこと)はその一つだろう。

私自身が特に強い印象を持っているのは、録音における、独特かつ強烈な表現だ。アウレリア四重奏団のために書かれたレパートリーでの演奏にとどまらず、既存のよく知られた作品でもそのスタイルを貫き通していることを、興味深く感じたものだ(例えば「French Music for Saxophone Quartet(Etcetera)」などでの演奏)。2000年のメンバー交代以降、その色合いは若干薄まり、また違ったスタイル…アンサンブルが安定し、練り上げられた部分を前面に出し始めたように感じたが、それでもなおアウレリアらしい強烈な表現は、演奏の根底を大きく占めていたと思う。

ついにライヴで聴く機会はなかった(SaxOpenでそのチャンスはあったが、別のセッションを聴いていた)。2010年代に入ってからは、JacobTVとともに来日する計画等もあったらしいが、予算の都合上それも実現しなかった。

これは、「ひとつの時代の終わり」と言っても大げさではない。残念なことであるが、日進月歩のサクソフォン界、重要なのは過去を惜しむばかりではなく、それを糧に「未来」を作り出していくことである。

以下、メンバーの変遷を写真とともに簡単に振り返る。

1982年~2000年
Johan van der Linden - Sopraansaxofoon
Andre Arends - Altsaxofoon
Arno Bornkamp - Tenorsaxofoon
Willem van Merwijk - Baritonsaxofoon












2000年~2014年
Johan van der Linden - Sopraansaxofoon
Niels Bijl - Altsaxofoon
Arno Bornkamp - Tenorsaxofoon
Willem van Merwijk - Baritonsaxofoon









2014年~2017年
Femke IJlstra - Sopraansaxofoon
Niels Bijl - Altsaxofoon
Arno Bornkamp - Tenorsaxofoon
Juan Manuel Dominguez - Baritonsaxofoon

2017/03/04

アゴラ音楽祭2004実況録音(抜粋)

フランス国立の現代音響研究所IRCAMが毎年開催しているアゴラ音楽祭に、クロード・ドゥラングル教授が登場した際の実況録音(各曲1~2分程度の抜粋だが)を、ressources.ircamより聴くことができる。できれば全編聴ければ…とは思うが、抜粋でもその雰囲気は感じることができる…一部の録音は、サクソフォンが入る前に中断されてしまうが。

http://medias.ircam.fr/search/?q=delangle&selected_facets=is_sound_exact%3Atrue&selected_facets=media_type_exact%3Aaudio&date_order=&selected_facets=set_exact:Agora%20%28festival%2C%201998-2011%29

この演奏会のことは、開催後に野中貿易かセルマージャパンかNSF、どこかに掲載された白井奈緒美さんの「留学生レポート」を読んで知った。当時としては(今でも)驚異的なプログラムに驚き、ああ聴きたかったと悔やんだものだ。世界初演作品の数々、しかも野平一郎「舵手の書」やタディニ「ブレリア」といった名曲の数々をIRCAM肝いりで一気にこなしたドゥラングル教授、果たしてどのような演奏を展開したのかずっと気になっていたのだが、きちんと録音が残っているのだな。

ドゥラングル教授は、この3年後、静岡のAOIで開かれたライヴ「Quest」で、類似プログラムを取り上げた。2004年のアゴラ音楽祭のことを知っていただけに、日本でそのような演奏会が開かれたことが、余計に嬉しかった覚えがある。その2007年の演奏会のことも、懐かしく思い出したのだった。

【2004年アゴラ音楽祭 Claude Delangle : récit】
出演:クロード・ドゥラングル、小林真理
日時:2004年6月4日 20:30開演
会場:IRCAM Espace de projection
プログラム:
Jacopo Baboni-Schilingi - Shift II
Pierre jodlowski - Mixtion
Philippe Hurel - Opcit
Alexandros Markéas - Perilepsis(世界初演)
Ichiro Nodaira - Dashu No Sho(世界初演)
Bertrand Dubedout - Ca va commancer Ca commence(世界初演)
Marco Stroppa - Esquisse, Una Tantum(世界初演)
Philippe Leroux - Un lieu verdoyant
Georgia Spiropoulos - Saksti
JacobTV - Grab It!
Michele Tadini - Buleria(世界初演)

当時のプログラム冊子の一部:

2017/02/23

ギャルド、1961年イタリアにて(木下直人さんより)

おなじみ、木下直人さんより、大変貴重な写真をお送りいただいたので、ご紹介。

1961年の8月に、イタリア・トリノで開かれた、International Musical Military Bands for Manifestations of Italyなる催しに参加した、ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の写真だ!(ギャルド以外にもイギリス、ドイツ、アメリカ、ベルギー、フランス、スウェーデン、イタリアの軍楽隊が参加していたとのこと)

当時のサクソフォンセクションのうち、3名が写っている。左から、ロベール・ガトー Robert Gateau氏、ジャック・テリー Jacques Terry氏、ミシェル・ヌオー Michel Nouaux氏である。その他、フェルナン・ロンム Fernand Lhomme氏、アンドレ・ブーン André Beun氏、Robert Ceugnart氏、アンリ=ルネ・ポラン Henri Rene Pollin氏が当時のギャルドには在籍していたはずだが、この写真には写っていない。

その他、サクソフォン以外も錚々たる面々。例えば、ヌオー氏の後ろはフルートの名手アンリ・ルボン氏だ。その近くのバソンは、ジャン・ルーシェ氏かな?当時のメンバー表があればもっと調べがつくのだが…。

当時のギャルドをここまで近くで捉えた写真は珍しく、私もポラン氏からお借りした写真の一部で見たことがあるくらいだ。こんなに寄った写真であると、楽器の詳細を読み取れることが面白い。例えばテリー氏のマウスピース…これは、デファイエ氏と同じ、「セルマーのシャロン氏制作による、ネジ一本で開きが変えられるマウスピース」そのもである。後年、フランス国立管弦楽団のラヴェル・コンサート等で使用する様子を観ることができるが、当時からそのマウスピースを使っていたことがわかる。ホルンは、全てベル取り外し式。ピストン式(コル?)とロータリー式が混在していることがわかる。かつてThunderさんがアップされていた記事内部の、秋山紀夫氏のレポートによれば、すべてアレキサンダー製とのことだ。

木下さんには、この場を借りて改めて御礼申し上げる次第。いやあ、送られてきた写真を見た時はハッとしました。以下、少し解像度を下げた写真を置いておく。最大解像度の写真がほしい方は、私に言ってください。

2017/02/20

5th JML公式サイト

今夏に開催されるジャン=マリー・ロンデックス国際コンクールの公式サイト開設について、fbページにてアナウンスがあった。

http://www.music.mahidol.ac.th/jmlisc/

要項、審査員等の情報がアップされている。審査員の顔ぶれがなかなか面白い。

2017/02/15

ミュール復刻決定盤2題

詳細なレビューは後日改めて行うが、とりあえず速報を書かなければ…ということで。グリーンドア音楽出版よりミュールに関連するSP復刻盤が立て続けに発売された。

これまで発売されたマルセル・ミュールのSP復刻盤は多いが、この度リリースの運びとなった2枚は「決定盤」と呼ぶに相応しいものだ。音盤提供、並びに復刻は、おなじみ木下直人さんが担当。木下さんの膨大なコレクション、それだけでも素晴らしいのに、さらにピエール・クレマン Pierre Clémentのカートリッジ、ターンテーブル、アームを使用した、世界初の復刻である。当時のフランスで響いていた音をそのまま蘇らせる、という指針を追求した結果が、ついに結実したのだ。

独奏編の解説は上田啓ニ氏、四重奏編の解説は恐れ多くも私が担当している。

四重奏のステレオ盤と共に、ぜひ多くの方の手元に置いていただきたいCD。これさえあれば、他のマルセル・ミュールの復刻盤はいらないはず…とは言い過ぎだろうか。

独奏編
グリーンドア音楽出版の商品紹介ページ
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四重奏編
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2017/02/13

High-Jinks Wind Orchestra、再々結成ライヴ

先週末土曜日は、High-Jinks Wind Orchestraのライヴだった。

大学時代に、大学の吹奏楽団メンバーを中心に結成された、ポップス専門のバンド。メンバーの卒業に伴い活動休止状態となっていたのだが、2014年に再結成ライヴを行い、さらに3年経って、今回は再々結成ライヴであった。卒業時と比較して、また、3年前と比較して、結婚・出産・転居などの理由からメンバーは少しずつ変わっており、時の移り変わりを感じる。

選曲は、前半がポップス(いわゆる吹奏楽のポップスとは少し外した選曲)、後半がクールジャパンと銘打ったアニソン特集。正確に言えばサクラ大戦はアニメではなくゲームだが、ほぼアニメのようなものだ。

【High-Jinks Wind Orchestra Live】
日時:2017年2月13日 13:00開演
会場:赤坂B-flat
ゲスト:松尾崇(tp)、松下洋(sax)
前半プログラム:
Winter Games
Do-Re-Mi
亡き王女のためのパヴァーヌ~Funk Ver.~
Land of Make Believe(ソロ:松尾崇)
Dear Mr.Jones
後半プログラム:
"GIRLS und PANZER"より戦車道行進曲
"カウボーイビバップ"よりTank!(ソロ:松下洋)
Rock Me!(ソロ:松下洋)
"魔法少女まどか☆マギカ"よりConnect
"サクラ大戦"より檄!帝國華撃団
"響け!ユーフォニアム"よりTutti!
"マクロスF"より星間飛行(ソロ:松尾崇、松下洋)
アンコール:
ラプソディ・イン・ブルー~Funk Ver.~(ソロ:松尾崇)

…後半、楽曲タイトルにエクスクラメーションマークが多いですね(笑)。それにしても、楽曲の楽しさたるや、格別のものがあった。アニソン、侮りがたし。幾つかの作品に関しては、過去にアニメを観たことがあり、ライヴに向けてもう一度観てみたり。

新曲が多く、曲それぞれが難しく、練習段階から一筋縄ではいかない部分も多かったのだが、ゲスト奏者(お二人には、サウンドをしっかり締めていただいた)や指揮者のパワーもあって、最終的にはなんとかなったかな。突き詰められる部分は数え切れないのだが、それでも、お客様やゲストの方に楽しかったと言ってもらえると、嬉しいものだ。いやはや、楽しかった。

当日は、妻とともにライヴに参加。息子は、丸1日妻のお母様にみていただいていた。練習段階より、家族やメンバーの皆様の協力あってこそ、である。色々な場面で迷惑をかけてしまったが、大変ありがたかった。

2017/01/25

演奏会ご案内:High Jinks Wind Orchestraライヴ(2/11)

大学時代に組んでいたポップス専門の吹奏楽団、High Jinks Wind Orchestraの再結成ライヴを2/11に行う。

第一部がポップスやファンク("吹奏楽のポップス"よりコアなラインナップ)、第二部は「クールジャパン」の名の下に、日本が世界に誇るアニソンの吹奏楽アレンジ/ジャズアレンジ etc.をお送りする。また、ゲストとしてトランペットの松尾崇先生、サクソフォンの松下洋くんを迎えた。お二人には、ソロのみならず、セクションワーク等でもご活躍いただく。

なかなか面白い内容と思うので、ぜひお越しいただければ幸い。

【High Jinks Wind Orchestra Live】
日時:2017年02月11日(土曜) 12:30open 13:00start
会場:赤坂B-flat
ゲスト:松尾崇(tp)、松下洋(sax)
チャージ:ワンドリンク付500円
プログラム:
亡き王女のためのパヴァーヌ ~Funk & Fl Solo Ver.~
Dear Mr.Jones ~Tropical Jazz Band Ver.~
Tank!("カウボーイビバップ"より)
コネクト(魔法少女まどか☆マギカ"より)
トゥッティ("響け!ユーフォニアム"より)
http://high-jinks.info/

※特に事前予約等は必要ないのですが、集客見込み調査のため、もし来てくださる方は一声おかけいただけるとありがたいです!

2017/01/12

書籍「Il Saxofono」がPDFで購入可能に

イタリアのサクソフォン奏者、マリオ・マルツィ Mario Marziの著作「Il Saxofono(Zecchini Edition)」は、サクソフォンの歴史、奏者、作品、演奏法等について示した、さながらサクソフォンの百科事典ともいうべき書籍である。

400ページ超の圧倒的ボリューム。豊富な図や写真の中には貴重なものも多く、さらに特筆すべきは、イタリアにおけるサクソフォンの歴史やイタリア産の作品について詳しく言及されていること。これまで少なくとも日本ではほとんど知られていなかった内容だと思う。さらに、ジャズにスポットを当てた章があったり、女性サクソフォン奏者にスポットを当てた章があったりと、とにかく話題豊富。サクソフォン奏者必携の書だろう。

…と、充実の内容なのだが、なんと全編イタリア語!英語版無し!これじゃ読めない!「せめてPDF等になっていれば、翻訳にかけたりして読み進めていけるのになあ…ブツブツ」などと購入を先延ばしにしていたのだが、最近PDFで購入できることを知った。これでGoogle翻訳にかける等、翻訳の手間が一気に小さくなる。嬉しいことだ。

以下のページからどうぞ。私も早速購入した。

http://www.zecchini.com/il-saxofono-0

2017/01/02

子どもが生まれました

昨年暮れ、12月23日に、子どもが生まれた。母子ともに元気。生まれてきてくれた息子や、妊娠中から頑張ってくれた妻、支えてくれたり応援してくれたりした家族・知人の皆様に感謝したい。これから、どのような生活が待っているのだろう。不安と楽しみが半分半分。

里帰り出産だったということもあり、年越しは妻の実家で迎えた。今日~明日は、長野の私の実家へ、単身で短い帰省。