2014/02/06

サクソフォン奏者としてのNorbert Nozy

ちょっと吹奏楽をかじったことのある方にはおなじみのノルベール・ノジ Norbert Nozy氏だが、サクソフォン奏者としても非常に高名であることをご存知だろか。

そもそも、ノジ氏の最初のキャリアが、1975年にベルギー・ギィデ交響吹奏楽団 Grand Orchestre d'Harmonie de la Musique Royale des Guidesにサクソフォン奏者として入団した、ということなのだ。そこから先は良く知られている通り。1985年に同楽団の指揮者としてデビュー、以降2003年までそのポストを占め、ギィデの黄金期を支える重要な役割を果たした。1972年から1975年までは、フランソワ・ダニール率いるベルギー・サクソフォン四重奏団のメンバーでもあった。現在は、ブリュッセル王立音楽院でサクソフォンと吹奏楽の指導にあたる。

サクソフォンを吹いた録音がそもそも少ないことと、さらにそのほとんどが廃盤になってしまった(よりによってRene GaillyレーベルとCalliopeレーベル!…特に、ルネガイ盤のギィデとの共演になるサクソフォン+吹奏楽作品集は聴いてみたいのだが未だに入手できていない)のは不幸なことであった。それでもいくつかの録音は現在でも入手可能だ。

1999年のWASBEにおける、ノルトライン・ヴ​​ェストファーレン・ユース・シンフォニック・バンドの実況録音盤(Mark Records 3141-mcd)では、Gregorij Kalinkowic「アルト・サクソフォンとバンドのためのカプリッチョ"パガニーニの主題による協奏曲"」を、見事なテクニックと音色で吹いている。現代のトレンド(現代のトレンドってなんだよ、と突っ込まれるかもしれないが)からは離れている、とても柔らかく太い音色。録音で、純粋に音色の美しさに感動するというのも、なかなか最近はなくなってしまった。

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