2013/06/11

サクソフォン・イン・スペースシャトル

ロナルド・マクネイア Ronald Ervin McNair氏は、NASAの宇宙飛行士である。マサチューセッツ工科大学で物理学の博士号を取得したのち、NASAの公募に応募して、宇宙飛行士として選ばれた。マクネイア氏はジャズ分野の?サクソフォン奏者でもあった。

マクネイア氏は、スペースシャトルへとサクソフォンを持ち込んで演奏しようと試みていた。そのために、Kurt Heisigというサクソフォン奏者と協力しながら準備を進めていたとのこと。その、Kurt Heisigのエッセイの全文を、下記リンクから読むことができる。

http://www.taht.net/~mtaht/songs/SaxInSpace.html

シャトルのキャビンの中の低気圧を克服するために、シラブルの位置を変えたりヴァンドレンの5番のリードを利用したりと、演奏面での険しい道程の他に、そもそもスペースシャトルにサクソフォンを持ち込む許可を得るあたりも、困難があったことが伺える。

1984年2月、チャレンジャー号4回目のミッションとなるSTS-41-Bに、マクネイア氏はサクソフォンを持ち込んで演奏を試みたとのこと。マクネイア氏がスペースシャトル内部でサクソフォンを演奏する姿は、NASAから公式の写真として発表されたようだ(上記リンクのトップに掲げられている写真が、それ)。

低気圧下・無重力下での演奏をより良いものにするために研究を重ね、1986年1月、チャルダーシュ10回目のミッションとなるSTS-51-Lでは、マクネイア氏は再びサクソフォンを持ち込んだ。飛行中のスペースシャトル内部でジャン・ミシェル・ジャール作曲の「スペース・ランデヴー」のサクソフォンソロ部分を録音を予定していた。

この試みは、残念ながら悲劇的な結末を迎えることとなった。

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