2013/05/26

ユージン・ルソー氏のCoronet盤(その2)

島根県のF様より頂戴した、ユージン・ルソー氏のLP録音をCD-Rに復刻してもらったもの(3枚のうちの2枚目)。この一連のシリーズ、日本には輸入レコードとして入ってきたようなのだが、Facebookで所持している方からの反応があり、嬉しくなってしまった。F様はどこでこのレコードを入手されたのだろうか…。

Eugene Rousseau "The Virtuoso Saxophone"(Coronet 1601)
Eugene Rousseau, saxophone
Marion Hall, piano
Paul Bonneau - Caprice en forme de valse
Frederic Chopin - Largo (from Sonata - Piano & Chello, Op.65)
Giovanni Platti - Sonata in G Major
Pierre Max Dubois - Pieces Characteristiques Mov.1
Giuseppe Ruggiero - Trois Pieces pour deux saxophones Mov.1
Paul Hindemith - Sonata

美しくニュートラルな音色はそのままに、ボノーやデュボワの難曲をさらりとこなしている。ボノーなどは、あまりにあっさりすぎて「あれ?もう終わっちゃった?」というほどなのだが、デュボワは熱い演奏で、お気に入りとなった。ピアノとの絡みも絶妙である。ルジェロの作品では2本のサクソフォンが…ジャケットにはクレジットが無いのだが、もう一人の演奏者は誰なのだろう?まさか多重録音ということはないだろうが。

今回はプラッティのバロック作品でソプラノサクソフォンで演奏しているのがちょっとしたアクセントになっている。後年、ルソー氏は「The Undowithoutable Saxophone(RIAX)」という、ソプラノサクソフォンで他楽器の協奏曲を取り上げたアルバムを制作しているが、この頃からすでにその傾向が垣間見えるようだ。最後に置かれたヒンデミットの演奏もなかなか。当時の年齢(30代前後のはず)に似合わぬほどの貫録というかオーラのようなものが感じられる。第3楽章から第4楽章の間には英語で詩「ポスト・ホルン」が読まれているのが珍しい。

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