2012/12/09

ユージン・ルソー氏トーク内容メモ書き(後半)

先日行われたユージン・ルソー トーク&ミニコンサートでのトーク内容のメモ書き、後半部分をアップ。聞きながら書いたため、間違っている可能性もありますのでご承知おき下さい。

Thunderさんもご自身のメモ内容をアップされています

【世界の偉大な音楽家との出会い】
* マルセル・ミュール氏
- first & most
- always very gentle with plite
- レッスンの様子
o 28歳の時に渡仏したため、パリ音楽院の卒業試験を受けることはできなかった
o 月2回、3時間ずつのプライヴェート・レッスンを受けることができた
o ミュール氏の自宅でのレッスン
o レッスンをすべて録音した
o ある日のこと、レッスン中に窓の外からパトカーのサイレンが聞こえてきた。ケネディ大統領の乗った車が外を通過していたのだった
o 生徒に対して常に明確な説明を行った(例:手の位置など)
o 生徒の考え方を尊重し、他の方法がある場合に示唆を行った(例:ゴトコフスキー「ブリヤンス」の指使い)
- 帰国後
o 沢山の手紙をやり取りした
o ミュール氏が高齢のため字が書けなくなってからは、ミュール氏の息子が口述筆記を行なっていた

* ポール・クレストン氏
- 1965年のミッドウエスト・クリニック写真
o Frederick Fennell, Frederick L. Hemke, Cecil Leeson, Donald Sinta, Eugene Rousseau, Warren Benson and Sigurd Raschèr
o セシル・リースン氏に関連して…
- 出会い
o シアトルで開かれたコンヴェンションで「ソナタ」を演奏
o 客席にクレストン氏がいた(ルソー氏はそのことを知らなかった)
o 演奏の後にルソー氏のところに来てくれた
o 2楽章を指定テンポ66より遅く演奏したので、そのことについて謝ったところ、逆に66は速すぎると言われてしまった
- WSC@ノースウェスタン
o ユーモアあふれる人。演奏の後に来て「とてもいい演奏だった!だからこの調子で練習を続けなさい」という具合
o このときもらったサックスカルテットの楽語がイタリア語でとても驚いた(ご存知のように「ソナタ」での楽語は英語表記)
o 理由を尋ねたところ「僕も成長しているんだよ」とのこと
o クレストンはイタリア系の移民家系であり、幼い頃は両親から英語を使うよう言われていたのだろう

* バーナード・ヘイデン氏
- ルソー氏との関わり
o インディアナ大学で教授職として同僚
o 36年間にわたる友人
o 「ディヴァージョン」を含むいくつものサクソフォン作品を書いている
- 簡単な経歴
o ドイツ出身、1930年にはドイツを離れてアメリカに渡った(ユダヤ人だったため)
o デトロイトに居を構え、そこでラリー・ティールに会った
o 料理上手
- 「ソナタ」について
o 1943年に「ソナタ」を作曲、ティールに献呈
o 師匠はヒンデミットで、ヘイデンはヒンデミットのことを震えるほど恐れていた
o ヒンデミットがデトロイトを訪れた時、ヘイデンは「ソナタ」のスコアをヒンデミットに見せた。ヒンデミットの評は、「It is good.」だった
o 2冊の自筆譜が制作され、1冊目はティールが、2冊目はルソー氏が所有(ブルーミントンでのティール氏の演奏のあと、パーティでヘイデン氏に会ってもらった)

* カレル・フサ氏
- 簡単な経歴
o チェコ・プラハ出身→フランス・パリへ移住→アメリカへ移住
- ルソー氏との関わり
o ルソー氏の奥様がチェコ語を話せるため、交流があった
o いまでも仲が良い
o 協奏曲を一緒に演奏する機会があったが、指揮台に立ったフサはただ一言「Just follow me」と…。
- エレジーとロンド
o エレジーは、もともとピアノ独奏作品だった

* イィンドジフ・フェルド氏(kuriからの質問)
- きっかけ
o プラハに留学していたルソー氏の奥様が送ってくれたLPの中に面白いものがあり、それがフェルドの作品だった
- フェルドはサクソフォン作品を書いたことがなかったので、ルソー氏は自分の録音を送った
- こうして作曲されたサクソフォン協奏曲はソプラノ、アルト、テナー3本のサクソフォンのための作品
- ニュルンベルクのWSCで初演
- フェルドはフルート作品が有名で、ランパルやゴールウェイにも作品献呈している

* グラモフォン盤の協奏曲集制作経緯(Thunderさんからの質問)
- 録音決定まで
o 1967年~68年でヨーロッパ・ツアーを行った
o コンサートのエージェントに、録音をしたいとの旨を話したところ、エージェントが各レーベルに交渉の手紙を送ってくれた
o グラモフォンから返事があり、2秒で即決
- 録音時のエピソード
o パリの協会でレコーディング、とても寒く、チューニングが難しかった
o 指揮者のポール・ケンツ氏はコントラバス奏者に不満があったらしく、突然「10分やるから練習しろ」と言い、腕を組んで後ろを向いてしまった。コントラバス奏者も、何もせずソッポを向いてしまった。
o 大変ショックを受けた。また、録音ブースにいた録音技師もルソー氏の妻も、いった何が起こっているのかと混乱した
o 録音が終わると仲直りして、一緒にビールを飲んでいた

【若きサクソフォン演奏家へのメッセージ】
* あなたが本当に音楽を好きであるならば、情熱を持って取り組みなさい
* お金を稼ごうとするならば、人生はそれほどシンプルではない
* Be the best you can be!!

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