2012/03/05

旧奏楽堂のこと

何度か足を運んだことのある、旧東京音楽学校奏楽堂。ファブリス・モレティ氏来日コンサートは、いつもここで演奏されているイメージがあるが…建物の中のレトロな内装や、歴史を感じさせる舞台("滝廉太郎がピアノを弾き、山田耕筰が歌曲を歌い、三浦環が日本人による初のオペラ公演でデビューを飾った由緒ある舞台"とのこと)が印象に残っている。音楽ホールは、音響的にはそれほど響かないのだけれど、なぜか意外と聴きやすくて、そのギャップに驚いたものだ。

その旧奏楽堂のウェブページに、なんと「平成25年4月以降のホール貸出し及び入館を停止させていただきます。」とのお知らせが出ていた。ええっ、と思って詳細を読んでみると、「老朽度・耐震強度等の調査」を行い、その結果によって今後の対応を決める、というような書き方だ。調査の後、結果が悪ければ利用できなくなることがある、ということにも読み取れてしまい、気が気ではない。

うーん、昨今の事情を考えても仕方がない(&まだダメだと決まったわけではない)とはいえ、残念だなあ。調査の結果次第とはいえ、なんとか耐震補強工事などを実施して、存続させてほしいものだ。旧奏楽堂で、まだまだたくさんの素敵な響きを聴いてみたい。

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