2011/07/31

しらこばと音楽団で演奏

時々参加させていただいているしらこばと音楽団、本日は浦和での演奏。いつものごとくハイパーな皆さんに囲まれて、4曲ほど吹いてきた。しらこばと音楽団の演奏回数っぷりは、関東近辺のサックスアンサンブル団体でも群を抜いており、
なんと、昨日も埼玉県で演奏機会があったらしい。すごいなー。

本日のセットリストは、以下。

・L-O-V-E
・黒いオルフェ
・浪花節だよ人生は
・長崎は今日も雨だった

そういえば、バリトンのSさんとは初めてお会いしたのだが、なんとSさんの高校時代の吹奏楽の同期が私の大学の吹奏楽の同期!面白いところで繋がるものだな、と驚いた。そのSさん、K夫妻とはしらこばと音楽団のK夫妻が加入している(た?)一般吹奏楽団を通して知り合いとなり、かつ、Sさんの大学時代のサークルの先輩がK家旦那さんだった、という、これまた不思議な縁で知り合ったそうで(わかりづらくてすみません)。「六次の隔たり」という言葉があるけれど、実はサックスの世界に限って言えば、「三次の隔たり」くらいで全サックス人口の99%をカバーしてしまうのではないかな、などとも思ってしまった。

2011/07/28

[R+D]

フランスの四重奏団、Quatuor Arcanesのアルバム"[R+D]"を購入した。ヴァンサン・ダヴィッド氏を筆頭に、フランスの中堅どころの名手で結成された四重奏団が奏でる、ラヴェル「弦楽四重奏曲」とドビュッシー「弦楽四重奏曲」。演奏は、とにかく凄まじいの一言。各所で循環呼吸やらフラジオ音域やらダブルタンギングやらを使いまくり、無限のアーティキュレーションとダイナミクスで、サクソフォンの限界を全く感じさせず演奏している。ラヴェルだとトルヴェールQ、ドビュッシーだとアルモSQあたりが、日本国内でのスタンダード盤となっていると思うが、技術的にはそれらのはるか上空を飛んでいることに間違いない。

オリジナルの弦楽四重奏曲を聴いた時に感じられるワクワク感が感じられないのは、それはもちろん一度に一つの音しか出せない管楽器の制約から来るものであろう。サクソフォンを使って弦楽四重奏の表現にいくら近づけようとも、越えることのできない壁は存在するようだ。なかなか健闘しているとは思うのだが。

…と、ここでトルヴェールQやアルモSQのトランスクリプションを聴いてみると、どうも私の耳にはアルカンSQの演奏よりもTQやHSQの演奏のほうが魅力的に感じてしまうのだ。TQやHSQは、そもそものアプローチがアルカンSQのものとは違う。それは、各曲の冒頭部分を聴き比べても明らかである。TQやHSQは、アレンジも演奏も、弦楽四重奏曲に近付けることを放棄して、全く別の(サクソフォンに適した)アプローチで曲に取り組んでいるように思える。結果として生み出されるのは、それぞれの団体が持つ個性が存分に反映された演奏だ。ここでは、アレンジや演奏のなかに大きな芯が通っていて、実に耳に心地良く響くのである。

どちらが良いか、という議論はできないと思うのだが、気になる方はまず聴き比べていただきたい。もちろん、どの団体も単独で捉えれば素晴らしい演奏を繰り広げており、どれも素晴らしいことに間違いはないのだ。

トルヴェールQ「デューク・エリントンの時代から」(ラヴェル所収)
アルモSQ「フランスのエスプリ」(ドビュッシー所収)
Quatuor Arcanesのアルバムは、彼らの公式サイトから。

2011/07/27

白井奈緒美さんリサイタル情報

今週末、渋谷で注目すべき演奏会が開かれる。CNSMDPを2007年に卒業した白井奈緒美さんの、東京における久々のリサイタル。とにかくプログラムがトンデモない!のである。実は私は他に予定があって行くことができないのだが、予定が無かったら確実にチケットを買っていただろう。猛烈にオススメする。

【太田真紀・白井奈緒美 DUOリサイタル】
出演:太田真紀(sop)、白井奈緒美(sax)
日時:2011年7月30日(土)16:00開演
会場:アクタス・ノナカ アンナホール
料金:一般3000円、学生2000円
プログラム:
G.シェルシ - Ho
G.シェルシ - 3つの小品
P.ルルー - 緑なすところ
細川俊夫 - 3つの恋歌
酒井健治 - Initial S
酒井健治 - Initial S II(委嘱初演)
松平頼暁 - Rotation II(委嘱初演)
問い合わせ:
http://nonaka-actus.com/?pid=31250319

声楽作品だが、シェルシの傑作「Ho」などなかなか聴くことができないし、ソプラノ(声楽)+サクソフォンという二重奏で演奏されるフィリップ・ルルーの「緑なすところ」だって、たぶん日本で演奏されるのは3回目くらいではないかな?最近話題の「3つの恋歌」、さらに酒井健治氏に加え、重鎮・松平頼暁氏の委嘱作品まで!これは要注目だ。

コンサートの紹介文:
7/30土曜日16時より渋谷アクタス アンナホールにてソプラノ太田真紀&サクソフォン白井奈緒美によるDUOコンサートを行います。プログラムは、最初はスペクトル楽派イタリアの作曲家のジャチント・シェルシの三つの小品ソロ曲をそれぞれが独奏し、P・ルルーの緑なすところ ジェラール・グリゼーへのオマージュ 二重奏、細川俊夫先生にご来場いただくことになり、三つの愛のうた、武満徹作曲家コンクール1位だった酒井健治先生にもパリより来場いただき、委嘱作品イニシャルS1と2、最後に松平頼暁先生をお迎えし、今年80歳をお祝いし、委嘱作品ローテーション2を演奏します。

2011/07/26

Mechanism of Vision

昨日、上野氏に「N.R.の肖像」の成立について伺った時に話題に出た楽曲。

namcoのゲーム音楽集として1985年にリリースされた「The Return of Video Game Music」というアルバムに、上野耕路氏はアレンジャー&コンポーザーとして参加した。あの名作「ドルアーガの塔」他数曲をコンピューターミュージック用にアレンジしたほか、さらに1曲オリジナルの楽曲を制作する。それが、「MECHANISM OF VISION (NINO ROTAの自画像[JERRY GOLDSMITHもそこにいる。])」という8分ほどの曲である。

一度聴いたら忘れられないこの主題は、フェデリコ・フェリーニの映画「オーケストラ・リハーサル」の…たしか、劇中で一番最初に練習が始まったときに奏でられるメロディ…が基調となっている。もちろん、作曲はニーノ・ロータだ。そう、実はこの曲こそが「N.R.の肖像」の第4楽章の原型なのである!さりげなくWikipediaにも書いてあった(気づかなかった…)。

この頃はまだ、「8 1/2」や「ペルシャの市場にて」などのメロディは組み込まれていない。とてもすっきりとした響きで、どこかネット上に書いてあったのだが、まるでモーツァルトの交響曲の終楽章のようだ。だが、旋律の中毒度はモーツァルトよりもずっと高い。気がつけば口ずさんでしまうこのメロディ。

「N.R.の肖像」が好きな方はぜひ聴いてみると良いと思う。どうやら廃盤のようだが、中古商品がAmazonに出ていた→ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック

N.R.の肖像楽譜返却

上野耕路氏のところへ「N.R.の肖像」の楽譜返却へ。楽譜をお借りするときもそうだったが、とても気さくに接してくださって、私のようなペーペーにとっては大変嬉しくもあり、恐れ多くもある。

結局、江古田近くのレストランで4時間以上も話し込んでしまった。「N.R.の肖像」の誕生秘話(?)に始まり、フーガ構造の解説(まるで講義を受けているようだった)、作曲家としてのギヨーム・ド・マショオ、ハリー・パーチ、デザンクロ、LSI開発、人間の聴覚認識のメカニズム、1980年代の上野氏、たらこ・たらこ・たらこの話、プログレッシブ・ロック(Curved Airとか)、発明作用に関わるユングの集合的無意識の話まで。

楽しかったー!

上野氏が"突然変異"とも"未来人"とも称するギョーム・ド・マショオの音楽をご紹介。「Hoquetus David」という、イソ・リズム法を使用したトンデモ楽曲。これが1300年代の音楽…なのか?

2011/07/24

大宅裕ピアノリサイタル~祈りの時代に~

渋谷駅から東急の左側面に沿って進むと、次第に喧騒が和らいでくる。およそ徒歩15分ほどで、静かな住宅街が見えてくるのだが、その入り口に位置するのが、今回の会場となった松濤サロン。この立地にはなかなか驚いた。通りに面し、時折外から自動車が通過していく音が聞こえる、そんなスタジオに巨大なスタインウェイが鎮座している。およそ60席ほどのスタジオが、満員。大学時代の知り合いもたくさんいるなか、開演となった。

【大宅裕ピアノリサイタル~祈りの時代に】
出演:大宅裕(pf)
日時:2011年7月24日(日曜)16:00開演
会場:松濤サロン(しょうとうさろん)
料金:全席自由3000円 親子券4000円 パスリゾーム2500円
プログラム:
権代敦彦 - R.I.P. ~Glas「弔鐘」
Luc Brewayes - Pyramids in Syberia(日本初演)
Galina Ustvolskaya - Piano Sonata No.6
Peter Eötvös - Erdenklavier Version I
Morton Feldman - Palais de Mari
問い合わせ:
http://yutakaoya2011.jimdo.com/
info@imageairproject.com(イメージエア音楽事務所)

今回のプログラムが、311の災害に対する大宅さんの感情を大きく反映したものだ。「祈りの時代」というサブタイトルが与えられてはいるものの、聴こえてくるのはもっとダイレクトな悲しみや怒りであった…と思う。あのとんでもない厄災、生と死が隣り合わせに存在していたその状況。犠牲者に捧げられた(であろう)「R.I.P.」は、執拗な高音部のパルスに、なんとなくあちらの世界を垣間見るような気さえする。最後は、外からの音によって現実世界へ引き戻された。

日本初演となったリュック・ブレイエズもまた、強烈な印象を残す。硬質なタッチから生み出されるカミソリの刃のような鋭いイメージ(音ではなく像として脳裏に飛び込んできた)を浴びる。CDでは聴こえない倍音の響きは、ときおり実に甘い表情を与える。そして、中間部から奏でられる、激烈な高速パッセージ。思わず前に乗り出してしまうほど惹き付けられ、まさに「全力を尽くしての表現」という言葉がふさわしいものであった。「全力」というよりも、「極限の集中力」と表しても良いかもしれない。

ウストヴォルスカヤは、これまた想像を絶する音楽。チェルノブイリの事故のあとに書かれた…という噂があるのだが(?)。大音量のトーンクラスターをふんだんに使い、超高密度の音塊が会場を埋め尽くす。初めて聴いた人にあっては、ずいぶんと驚いていた様子だったが、有無を言わせない迫力があった。単音で演奏されるメロディは、まるで「インターナショナルの歌」のような社会主義啓蒙的旋律を想起させる。次の瞬間、クラスターにかき消されるメロディ…。ウストヴォルスカヤという作曲家、きちんと追ってみたいのだが、中途半端に足を突っ込むと戻れなさそうだ。ウストヴォルスカヤに続いて、エトヴェシュの慰めの音楽が短く、美しく演奏された。

休憩を挟んで後半は、「Palais de Mari」。インスピレーションの基となったルーヴル美術館の"マリの城"については、こちらのサイトから。今年初めに聴いた「トライアディック・メモリーズ」ふうの、静かで深遠な音楽。ただし、次々とフレーズが出現し、リズムは瞬間々々にゆらいでいく。空調を止め、時々外の音が漏れ聴こえてくるなかでの、貴重な25分間だった。こんな形で音楽と向き合える、その瞬間を我々が生きているという喜びをかみしめた。

終演後は、併設のカフェでゆっくりとおしゃべり(ワインは美味しかったけれど、さすがの都会価格に閉口)。帰り際にはラーメンを食べて散会した。

持っていったコンデジで撮った開演前の写真。やっぱり35mm換算で28mmの画角は、気持よく撮ることができる。

今日のリサイタルの前に…

本日は大宅裕さんのピアノ・リサイタルなのだが、本日取り上げられる作曲家がサクソフォン作品を書いているかどうか調べてみた。

■Luc BREWAEYS:ベルギーの作曲家。1991年から1992年まで、フランスのSaint-Nazaireのコンポーザー・イン・レジデンスを努め、その際に交響曲第4番"Kientzyphonie"を作曲した。この作品は、ダニエル・ケンジー Daniel Kientzyのサクソフォンと、大編成の吹奏楽団のために書かれている。
Attention: Alto Solo! (1994) [Asax]
Dirge for Dina (1991) [Ssax] dedicated to Daniel Kientzy→演奏はこちらから、楽譜はこちらから
Kientzyphonie (1992) [A+Tsax, Winds] dedicated to Daniel Kientzy
Non Iasciate ogni speranza (1989) [Sop voice, S+A+B+CBsax]
Very Saxy (1990) [BSsax]

■Morton Feldman:アメリカの現代作曲家。1926年生まれ、1987年没。ピアノのための長大な作品、「トライアディック・メモリーズ」を聴いた時の感想は、こちらから。
・Round I [Asax, Asax]

リュック・ブレウェイズのほうは、ダニエル・ケンジーと親交が深いことが分かったのだが、大編成の作品をぜひ聴いてみたい。フェルドマンの「Round I」は謎。どのような経緯で作曲されたのかも不明であるし、Century Music Publishingtという出版社が版元だとされているが、その出版社の素性もわからないし…。

2011/07/23

A Song for Japan (saxophone quartet version)

まずはこちらの動画をご覧頂きたい。



記憶から消したくても消すことができないあの311の厄災の後、世界中から様々な形で支援の手が差し伸べられた。"音楽"というジャンルを通しての国内外のアーティストによる支援も多かったが、トロンボーン吹きの間で大きく話題となったのが、上記の動画。Steven Verhelstという作曲家(バストロンボーン奏者でもある)が作った"A Song for Japan"という曲を、世界中の著名なトロンボーン奏者、アンサンブルがリレー形式で演奏し、被災地へと捧げたのである。

ざっと参加アーティストを書きだしてみよう。言わずもがなの世界最強トロンボーン奏者クリスチャン・リンドベルイ、ヤマハアーティストの顔である山本浩一郎、ジャズ・トロンボニストの第一人者であるリール、フランス流派を今に伝えるミシェル・ベッケなど、トロンボーン奏者でなくとも知っている名前ばかりである。サックスの世界で言ったら、ドゥラングル教授が演奏して、須川展也氏が演奏して、ボーンカンプ、ジョン・ハール、フレデリック・ヘムケ、そして後半にはハバネラやトルヴェール、アウレリア四重奏団、アポロ四重奏団が次々に同じ曲をつなげて演奏していく、というイメージだろうか(想像しただけで顔がにやける)。

Christian Lindberg→山本浩一郎→Bart van Lier→Michel Becquet→ベルリン・フィルのメンバー→カルテット・ジパング→ムノツィル・ブラス→Ian Bousfield→Ben van Dijk→ニューヨーク・フィルのメンバー→ロイヤル・コンセルトヘボウのメンバー→神田めぐみ→Jiggs Whigham→インターナショナル・トロンボーン・アンサンブル

公式サイトはこちら:http://www.trombones.jp/

さて本題。この曲、様々な編成への編曲が許可されている。トロンボーンソロ、二重奏、三重奏、それ以上、そしてトロンボーンのみならず金管アンサンブル、吹奏楽などでも演奏できるように、ボランティアの方々の手により編曲されているのだ。そしてこの度、サクソフォン四重奏バージョンがラインナップに加わった。編曲は、おなじみ渡部哲哉氏。上記公式サイトの日本国旗をクリックして、[記念楽曲・編曲]と書かれたリンクをクリックすると、楽譜を自由にダウンロードすることができる。

プロジェクトの目指す方向として、いろいろな場所で自由に演奏して、どんどんとその様子をYouTubeにアップロードしてほしい、とのことだ。サクソフォンでも、この輪が少しずつ拡がっていきそうだ。

2011/07/22

Sonic Art SQの新譜情報

近年注目すべきドイツの若手四重奏団、Sonic Art Saxophone Quartet。ファーストアルバムの恐ろしいほどの完成度の高さにびっくりしたものだったが、GENUINレーベルから早くも新譜リリースの運びとなったようだ。ジャケットの写真が、Sonic Art Saxophone QuartetのFacebookページに掲載されていたのだが、なんとなく可愛らしい感じ。

前回、難解な現代音楽をいとも簡単に切り抜けてみせたSonic Art SQ、今回はPhilip Glass&Michael Nymanという、ミニマル・ミュージックの定番作曲家の作品群に挑戦する。まだ詳しい曲目は分からないのだが、情報が入り次第、もしくはCDを入手次第このブログでもお知らせする予定。いやー、楽しみだな!

2011/07/21

ご案内:大宅裕ピアノリサイタル~祈りの時代に

不思議な縁で仲良くさせていただいているピアニスト、大宅裕さんのリサイタルが近い。ベルギー在住、ヨーロッパを股にかけて演奏活動を展開し、古典から現代音楽まで幅広いレパートリーを持つ。これまで何度か演奏や録音を聴く機会はあったが、未だ"大宅裕"という音楽家の全体像を掴むには至っていない。今回のリサイタルの選曲にあたっては、大宅さんなりのこだわりが大きく反映されており、ひとつ"大宅裕"を知るための良い機会だと考えている。

こういった(サクソフォン以外の)演奏会は久々なことで、楽しみだ!

大宅裕さんが参加する、フレデリック・ジェフスキーの「ウィンズボロ綿工場のブルース」の動画があった。奥で弾いているのが大宅さん。超大型機械の騒音を表すクラスターと、中間部に弾かれる夢見るようなブルースの対比が面白い。



【大宅裕ピアノリサイタル~祈りの時代に】
出演:大宅裕(pf)
日時:2011年7月24日(日曜)16:00開演
会場:松濤サロン(しょうとうさろん)
料金:全席自由3000円 親子券4000円 パスリゾーム2500円
プログラム:
権代敦彦 - R.I.P. ~Glas「弔鐘」
Luc Brewayes - Pyramids in Syberia(日本初演)
Galina Ustvolskaya - Piano Sonata No.6
Peter Eötvös - Erdenklavier Version I
Morton Feldman - Palais de Mari
問い合わせ:
http://yutakaoya2011.jimdo.com/
info@imageairproject.com(イメージエア音楽事務所)

2011/07/19

Londeix 3rd: 総括

いつもの国際コンクール情報集計ページに、最終的な結果まで掲載した。およそ半月にわたった一大イベントの追っかけも、ようやくこれで終了となる。参加もしてない私に、総括も何もあったもんじゃないが(^^;思うところをつらつらと。

まず、Adolphesax.comの仕事について。昨年のディナンもそうだったが、やはり現地入りして情報をどんどん中継してくれるチームの存在は、コンクールに注目している身としては非常にありがたい。回線の太さの影響だろうか、中継があまり上手くいかなかったのは残念だったが、それでも各イベントの直後には関係する動画がYouTubeにアップロードされており、ほぼ1時間遅れで状況を知ることができていた。例えば、第1回のロンデックス国際コンクールはもちろん、第2回ですら考えられなかったことだ。まずは彼らに賛辞を贈りたい。

今回、少し参加者が少なめだったのが気になったが、それでもやはり参加者リストを眺めるとビッグネームが揃いも揃って、どんな経過となるかとても楽しみだった。一次予選→二次予選での絞り込みはほぼ予想通りの結果だったと言えるが、二次予選→本選の人選は、かなり驚いたものだった。YouTubeで観る限りは、文字通り甲乙付けがたい印象だったが…。しかし、国際コンクールというものはやはり時代が進むにつれて主役が変わっていくものだ…と割りきって楽しむことにした。本選の演奏は、YouTubeから観る限りはどのプレイヤーも熱演で、感銘を受けた。最終的な優勝はジョシュア氏…今後注目していくべきであろう。

サクソフォンの国際コンクールは多いが、ロンデックス国際コンクールはディナン、ジュネーヴとともに三大国際コンクールのひとつとして数えられるだろう。ややボルドー周辺の現代作品に特化したコンクールとして特色を出しつつ、さらに素晴らしいプレイヤーがこのコンクールから生まれてくることを楽しみに待ちたい。次回は2014年開催だそうだ。

日本語版:
http://www.geocities.jp/kuri_saxo/notes/londeix2011/londeix2011_jap.html
英語版(最後まで手抜き…):
http://www.geocities.jp/kuri_saxo/notes/londeix2011/londeix2011_eng.html

2011/07/18

この週末

三連休は、ポツポツと予定を入れつつ、まったりと過ごした。カツカツに予定を入れるのもありだが、まあたまにはこんな過ごし方も良いでしょ。飲み会(2回)だったり、四重奏練習だったり、VMwareでUbuntu動かしたり…。

そんな中、嬉しいニュース!個人的に大注目しているドイツの若手四重奏団、Sonic Art Saxophone Quartetが、新アルバムをGENUINレーベルからリリースするそうだ。今回は、フィリップ・グラス、マイケル・ナイマンの作品を収録しているとのこと。前回アルバムがすごすぎたので、これは楽しみだな!

2011/07/17

Londeix 3rd: 本選結果と特別賞

昨日は、Adolphesax.comのツイートを監視しながらブログへと速報を書き送った。

1位:Joshua Malcolm Hyde (Australia)
2位:Michael Krenn (Austria)
3位:Noa Even (USA)
4位:Xavier Larsson (Spain)
5位:Joel Diegert (USA)

…という結果となった。1位を獲得したジョシュア=マルコム・ハイドの名前は、これまでもいくつかの国際コンクールで見たことがあったのだが、ついに国際的なコンクールで1位を獲得したということで、本人としても嬉しいのではないだろうか。その他の奏者についても、今後継続的に注目していきたい。

今回、特別賞として下記の5名が表彰された。

タイ国ベストプレイヤー賞:Kitikum Jungate (Thailand)
最年少プレイヤー賞:Ningxin Yo-Yo (Australia) & Xavier Larsson (Spain)
ベストソロピース賞:小川卓朗 (Japan)
聴衆賞:Joshua Malcolm Hyde (Australia)

ということで、日本人からは小川さんが特別賞に入賞!ご本人のブログによると、第1次予選で演奏したクリスチャン・ロバの「ジャングル」が高い評価を受けたとのこと。演奏映像はこちら。おめでとうございます!

第2回交流会:全体合奏の映像

今年4月に行われた(もう2ヶ月以上前だ)第2回サクソフォン交流会の演奏映像を、ようやく整備し始めている。全体合奏で演奏したヤン・ヴァン=デル=ローストの「カンタベリー・コラール」について、国内での権利を持つ編曲者の柏原卓之さんの許可が得られたため、YouTubeで公開した。

それなりのパフォーマンスを持つPCならば、Full-HDでの滑らかな再生も可能(すごい)。細かい奏者の表情まで良く見えてしまう、そんなところもお楽しみいただければ。

指揮は西尾貴浩先生、演奏は下記団体のメンバー。
Unknown Saxophone Quartet
カキツバタサクソフォンアンサンブル
Saxofono Rosso
サクソフォン・アンサンブルなめら~か
That's Saxophone Philharmony
しらこばと音楽団
Tsukuba Saxophone Quartet
Duo Green Green
Lion Saxophone Quartet
ラファンドゥモンド

Jan van der Roost - Canterbury Chorale

2011/07/16

Londeix 3rd: ファイナル速報

5 joel
4 Xavier
3 noa
2 krenn
1 hyde

BestSoloPiece特別賞にtakuroさん!

Londeix 3rd: 各奏者の本選演奏予定曲など

本日17時(タイ時刻)より、いよいろ第3回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクールの本選が開始となる。結果は本日中(タイ時刻)に発表される予定。二次予選は、なんとなくJoel Diegertさんの演奏が好きなのだが、協奏曲一発勝負となると、果たして誰が一位を捕るのかまったく予想ができない。

直前になってしまったが、本選出場者の経歴と本選出場者の選択曲についてまとめた。経歴については、以前ブログに掲載した内容と同じものである。選択曲については、今回3曲だが、その3曲とも演奏されるようだ。ちなみに前回、マルセル・ミハロヴィッチ「シャント第1番」で大きなゴタゴタがあったが、今回はちゃんと演奏されるのだろうか?

日本語版:
http://www.geocities.jp/kuri_saxo/notes/londeix2011/londeix2011_jap.html
英語版(相変わらずかなり手抜き…):
http://www.geocities.jp/kuri_saxo/notes/londeix2011/londeix2011_eng.html

2011/07/15

Jérôme Laran Saxophone Recital -FANTASIA-

昨日は、おなじみジェローム・ラランさんの演奏会だった。仕事がおして、大遅刻!なんとか演奏には間に合ったものの、お目当てだったモーリス「プロヴァンスの風景」や吉松隆「ファジイバード・ソナタ」は聴けず…。大変残念だった。

【Jérôme Laran Saxophone Recital -FANTASIA-】
出演:ジェローム・ララン、ヴィーヴ!SQ(以上sax)、パトリック・ジグマノフスキー(pf)
日時:2011年7月14日(木曜)19:00開演
会場:東京オペラシティ・リサイタルホール
プログラム:
G.ガーシュウィン - ガーシュウィン・ファンタジー
P.モーリス - プロヴァンスの風景
C.ガルデル - 想いの届く日
F.ボルヌ - カルメンの主題による幻想曲
吉松隆 - ファジイバード・ソナタ
C.コリア/本多俊之 - スペイン(SSATB)
A.ピアソラ/浅利真 - 孤独(SAATB,pf)
A.ピアソラ/浅利真 - アディオス・ノニーノ(S|A,SATB,pf)
~アンコール~
A.ピアソラ - オブリヴィオン
成田為三 - 浜辺の歌

大泉学園ゆめりあホールで、初めてラランさんの演奏会を聴いたのが2006年。あれから5年も経つのか…(ブログの記事はこちら)。今思えば、21世紀になってから開かれたサクソフォンのリサイタルとしては躊躇なく「伝説的」と言ってしまえるほどの内容だと思う。あれを聴けたのは、実に幸いなことだった。その後も来日のたびに、私たちに新鮮な感動を与えてくれる。特に今回は、スタンダードレパートリー揃いということもあって、聴き慣れたプログラムがラランさんの手にかかってどのように料理されるかを楽しみにしていたのだった。

そんなわけで、一番楽しみにしていたのは「ファジイバード・ソナタ」だったのだが…間に合わず(T_T)第3楽章のフリー・インプロヴィゼーションの部分はなんとなく想像がつくとしても、例えば第1楽章冒頭のキメキメの部分を、ラランさんがどのようにさばくのかが、注目していたのだ。後からみなさんに話を伺うと、まるで聴いたことのないような新鮮な感覚で演奏されたようで、うーん、やはりこの耳で聴いてみたかった!

「スペイン」開始のギリギリ30秒前に受付に駆け込んだ。5重奏で、まさか本多俊之+トルヴェールの「スペイン」を持ってくるとは意外だったが、確かにこの編成でのレパートリーは限定的。むしろ、本多俊之パートをラランさんが吹く、というところに驚きと新鮮さを感じた。即興部分は、相変わらずの超絶技巧、ララン節炸裂!かっこ良かったなあ。そういえば、ヴィーヴ!の4人が先行し、全体的に縦の音楽の組み合わせで進むかと思ったら、むしろ横の紋が重視された音楽作り。合わせの中で、ラランさんに影響されたのだろうか。どんなに熱くなろうとも、お洒落。

ピアソラの「孤独」は、まるでドビュッシーの「牧神」でも聴いているかのような不思議な感覚。終始ppの、うつろいゆく音色の中で演奏された。ピアソラ自身の、ゆっくりな曲でも感じる情熱というものは影を潜め、もっと人間の心理の深い部分にある悲しみ…Soledadという言葉をそのまま音楽に落とし込んだような、そんな演奏だった。続く「アディオス・ノニーノ」は、「孤独」のテンションがあるからこそさらに映える。ジグマノフスキー氏の見事な即興を経て繰り出される、サクソフォンパートのハイ・テンションっぷりは、まさにラランさんの面目躍如といったところか。

アンコールは両方ともラランさん&ジグマノフスキー氏のデュオだったのだが、ここで聴いたピアソラの「オブリヴィオン」からは、一生忘れることのできないほどの衝撃を受けた。なんという暗い、暗い「オブリヴィオン」だろうか。真っ暗な闇の中からすすり泣く声が聞こえるような/死の世界からの呼び声を聴くような、鮮烈な「オブリヴィオン」。この1曲聴いただけで、サクソフォンとピアノのデュオ編成に対する考え方を改めなければいけない、と思ったほどだった。いやー、びっくりした。

そういえばラランさん、来年あたりレコーディングも予定しているそうで…。またの来日を楽しみに待ちたい。

2011/07/12

Delangle and Kozhukharova play Gliere on YouTube

ドゥラングル教授と、ロシアのサクソフォン奏者、Veronika Kozhukharova氏が共演している演奏動画をYouTubeで見つけた。演奏曲目は、レインゴリト・グリエールの「Double Concerto」だそうだが、何かの二重協奏曲を単純にアレンジしたものではなくて、グリエールの「弦楽四重奏曲第2番」の第4楽章を、サクソフォン2本と吹奏楽のためにアレンジした…ということのようだ。アレンジャーは、Martin Loridanという作曲家。

共演のオーケストラはなんと、ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団だ!サクソフォンパートの辺りを眺めていると、ジェラール・エトリヤール氏や、ジャン=ピエール・バラグリオリ氏が見える。やっぱり「デュオ」ということになると、さすがにドゥラングル教授の節回しが耳に残るな。Veronika Kozhukharova氏もかなり健闘しているが、やっぱりその差は歴然といったところか。

ところで、Veronika Kozhukharovaというサクソフォン奏者の名前は初めて聞いたが…詳しい経歴は判らなかった。ブログはこちら。YouTubeにチャンネルがあるが、最新のプロモーション動画(たぶん即興?)がなかなか面白かった。それにしても美人さんだなー。

(演奏は3分前後から開始)

2011/07/11

Londeix 3rd: ファイナリストのみなさんの経歴

第3回ロンデックス国際コンクールの、ファイナリストのみなさんの経歴を簡単に調べてみた。併せて、2次予選での演奏映像へのリンクを張った。

Michael KRENN(オーストリア)
1986年生まれ。University of Music and Performing Artsで、Ofo Vrhovnik氏に、Konservatorium Vienna UniversityでLars Mlekusch氏に師事。Konservatorium Vienna Universityでは、ジャズについても学んでいる。Mobilis Saxophonequartettのソプラノサクソフォン奏者。オーストリア国内外のいくつかのコンクールで、独奏、室内楽とも入賞経験がある。
公式ページ→http://www.michael-krenn.com/
デニゾフ「ソナタ」
野平一郎「アラベスクIII」

Joel DIEGERT(アメリカ)
1982年生まれ。Bowling Green State Universityでジョン・サンペン氏に師事し、その後渡仏。マルセイユ音楽院でジョエル・ヴェルサヴォー氏に、ヴェルサイユ音楽院でヴァンサン・ダヴィッドに師事。NASAコンクールのソロ部門の他、いくつかのコンクールで入賞。第2回ロンデックス国際コンクールでは、セミ・ファイナリスト。ピアニストのMariam Vardzelashviliとともに、Solaris Duoを結成し、サクソフォン+ピアノのレパートリー開拓を行っている。
デニゾフ「ソナタ」
マントヴァーニ「霧雨の狂」

Xavier LARSSON(スペイン)
1991年生まれ。Conservatory Superior of Balearic Islandsでヴァイオリンとサクソフォンを学び、バルセロナのConservatori Superior de Música del Liceuに在籍/卒業?スペイン国内のコンクールである、Concurso Permanente de Jóvenes Intérpretesで優勝。
YouTubeアカウントはこちら。やっぱり、最初がラーションの「協奏曲」の動画から始まっているのは、何かの意図があってのことなのか(笑)。
デニゾフ「ソナタ」
マントヴァーニ「霧雨の狂」

Noa EVEN(アメリカ)
イスラエル生まれ、アメリカ育ち。ファイナリスト中、唯一の女性奏者。Bowling Green State Universityでジョン・サンペン氏に、イリノイ大学でデブラ・リヒトマイヤー氏に、ノースウェスタン大学でフレデリック・ヘムケ氏に師事。Phil Pierick氏とともに結成したサクソフォン・デュオ、Ogni Suonoは、数多くの世界初演を手がけ、またいくつかのコンクールで入賞している。
公式ページ→http://noaeven.com/
デニゾフ「ソナタ」
シュリュード「リニューイング・ザ・ミス」

Joshua Malcolm HYDE(オーストラリア)
1986年生まれ。オーストラリア生まれだが、現在フランス在住。メルボルンのVictorian College of the Artsで、バリー・コッククロフト氏に師事。その後渡仏し、ボルドー音楽院でマリー=ベルナデット・シャリエ氏に、ヴェルサイユ音楽院でヴァンサン・ダヴィッド氏に、それぞれ師事。第2回ロンデックス国際コンクール、第5回アドルフ・サックス国際コンクール(ディナン)の、セミ・ファイナリスト。Ecole Municipale de Musique de Gradignanで教授職にある。
公式ページ→http://www.joshuahyde.com/
デニゾフ「ソナタ」
マントヴァーニ「霧雨の狂」

Londeix 3rd: ファイナリスト発表

先ほど発表された。なんと知っている奏者がいない!!かなり驚き…。

Michael Krenn (Austria)
Joel Diegert (France)
Xavier Larsson (Spain)
Noa Even (USA)
Joshua Malcolm Hyde (Australia)

各奏者の講評や得点を見てみたいな(たぶん無理だろうが)。

2011/07/10

Londeix 3rd: 二次予選データ集計

今日から明日にかけて、第3回ロンデックス国際コンクールの二次予選が行われる。セミ・ファイナリストの演奏曲目についてまとめ、下記ページに情報を掲載した。

二次予選結果の発表は、明日の夜となる。どんな結果になるか、とても楽しみだ。

日本語版:
http://www.geocities.jp/kuri_saxo/notes/londeix2011/londeix2011_jap.html
英語版(かなり手抜き…):
http://www.geocities.jp/kuri_saxo/notes/londeix2011/londeix2011_eng.html

Londeix 3rd: 二次予選進出者、スケジュール、映像

二次予選について、接続速度の問題からUSTREAMのライヴ中継はされないようだ。ただ、演奏された順番で映像がどんどんとアップロードされている。Adolphesax.comチームの仕事は本当に素晴らしい!すでに本堂さんの演奏が掲載されていた。
http://www.adolphesax.com/index.php?option=com_hwdvideoshare&task=viewcategory&cat_id=57&Itemid=781&lang=es

二次予選のスケジュール(Googleカレンダー形式)はこちらから。
http://www.adolphesax.com/index.php?option=com_content&view=article&id=899&Itemid=792&lang=es

こちらはリスト形式&進出者発表動画。Adolphesax.comの下記サイトに書かれている。
http://www.adolphesax.com/index.php?option=com_content&view=article&id=904&Itemid=788&lang=es

本堂誠 (Japan) 東京芸術大学
木村有沙 (Japan) 洗足学園音楽大学
Joonathan Rautiola (Finland)
Miha Rogina (Slovenia)
Alexandre Souillart (France)
田中拓也 (Japan) 東京芸術大学
福田亨 (Japan) 東京芸術大学
Pin-Hua Chen (Taiwan)
Michael Krenn (Austria)
Joel Diegert (France)
Matt Evans (USA)
Xavier Larsson (Spain)
Sean Hulburt (USA)
Noa Even (USA)
小川卓朗 (Japan) 洗足学園音楽大学
Joshua Malcolm Hyde (Australia)
松下洋 (Japan) 洗足学園音楽大学・東京芸術大学
Zachary Pfau (USA)
Kittikhun Jungate (Thailand)
植川縁 (Japan) エリザベト音楽大学・リヨン音楽院・アムステルダム音楽院
Ningxin (Yo-yo) Su (Australia)
Philip Pierick (USA)
Zachary Shemon (USA)

Londeix 3rd: 一次予選集計

下記ページで、ロンデックス国際コンクールの一次予選の演奏曲目・参加者国籍等を集計した。合計参加人数はは78名となっているが、これは申し込み時点のデータを集計したもので、棄権等もあり実際は50人~60人くらいの参加となったようだ。すると、1次→2次へは単純に倍率だけ考えるとおよそ2.5倍~3倍といったところだろうか。

1次であまり人数を絞らず、2次の各奏者個性的なところで勝負させるあたりは、ロンデックス国際コンクールの面白いところだろう。ディナンや管打楽器コンクールは、そもそも1次の参加者数のケタが違うので、同じ戦略は取れないだろうが…(それでも、例えば管打楽器コンクールのサックス部門なんて、半分足切りするための録音審査くらいはあっても良いと思っている)

日本語版:http://www.geocities.jp/kuri_saxo/notes/londeix2011/londeix2011_jap.html
英語版(かなり手抜き…):http://www.geocities.jp/kuri_saxo/notes/londeix2011/londeix2011_eng.html

2011/07/09

Londeix 3rd: セミファイナリスト発表のビデオ

ロンデックス国際コンクール、セミファイナリスト発表のビデオが今しがたアップされた!

http://www.youtube.com/watch?v=1GQOanVSvNs

う…聴き取れない(^^;

とりあえず、日本人通過者は、田中さん、福田さん、本堂さん、植川さん、木村さん、松下さん、小川さん、だそうです。小川さんから教えてもらいました(ありがとうございます!)。その他、ヨナタン・ラウティオラ、アレクサンドル・スーヤ​、ミーハ・ロギーナ、Sean Hurlbert、Xavier Larsson、Pin-Hua Chen、Yo-Yo Suといった辺りの名前が聞こえました。

一次予選の動画も続々とアップされています:Adolphesax.comチームの仕事はすばらしい!!
http://www.youtube.com/user/AdolphesaxTV

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tfmkazuさんがコメント欄にセミファイナリストのリストを書きこんでくださいました。ありがとうございます!

Londeix 3rd: 3rd International Jean-Marie Londeix Competition Unofficial Info & Summary

I uploaded the unofficial information and summary of 3rd International Jean-Marie Londeix Competition (Thailand). Please click the link below. The page includes the information: the ratio of selected pieces and participants' nation in 1st round.

http://www.geocities.jp/kuri_saxo/notes/londeix2011/londeix2011_eng.html

I will update the contents of this page after each time 1st, 2nd and final round finishes.

2011/07/07

ピエルネをアドルフ・サックス社製楽器で… on YouTube

ロンデックス国際コンクールの一次予選、進行中。各奏者の演奏曲目、演奏順番についてはかなり厳密に秘匿されているようで、未だにウェブ上には情報が出てこない。実はすでに情報を入手して演奏曲割合をまとめてあるのだが、念のため一次予選が終わるまでは公開を控えようと思う(しょせん統計情報なので、大丈夫とは思っているのだが)。

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福岡県を中心に活躍するサクソフォン奏者、荒木浩一氏が、ピエルネの「民謡風ロンドの主題による序奏と変奏」を取り上げている動画をYouTubeで発見した。これがまた素敵な演奏なので、貼りつけておく。アドルフ・サックス社製のサクソフォン(比較的後期だそうだ)を使って、1930年代に作曲されたピエルネ作品を演奏する、という、思いつきはしようともなかなか実現しなさそうな試み。

演奏会の内容自体は、こちらのリンク(→http://odakan.ifdef.jp/panpipe.html)に掲載されていた。



マウスピースはソプラノ~テナーがヴァンドレン。バリトンは、セルマーのバスサックス用、だそうな(iさん情報ありがとうございます)。

デファイエの弟子としても有名な荒木氏…アドルフ・サックスの次は、オール・クランポンでの同曲の演奏を行って、聴き比べ、なんてのも夢想してしまうのだが、贅沢な願いだろうか。

2011/07/05

Londeix 3rd: いつもの集計ページ

大きな国際コンクールのたびに書いている集計ページを、今回も準備してみた。下記ページから辿っていただきたい。

http://www.geocities.jp/kuri_saxo/

現在のところ、審査員の経歴を説明し、まだ参加者国籍割合をグラフ化した程度。一次予選のレパートリー割合については、近日中にまとめたい。また、英語版の作成についても早急に行なっていく予定である。昨年のディナンの集計ページ作成に続き、今回もMicrosoft Wordで作成。やはり画像変換がイマイチ…他の形式で貼りつければ良いのだろうか。

2011/07/04

Londeix 3rd: コンクール中継ページ

いよいよ明日から一次予選開始となるが、それに先立って。Adolphesax.comの中継ページをご案内。

直接のリンクは下記となるが、できればAdolphesax.com経由で辿っていって頂きたい(直接リンクへ飛んでしまうと「どこからどれだけアクセスされたか解析ができないから」だそうだ by Adolphesax.comチーム)。
Below link is direct link to Ustream page, but please go to the Ustream page through Adolphesax.com special page.

http://www.ustream.tv/channel/adolphesax-tv

1.まずこちらのページに飛んで…
1.First, please click below link...
http://www.adolphesax.com/index.php?option=com_content&view=section&layout=blog&id=17&Itemid=767&lang=es

2.左上の、「EN DIRECTO」をクリック。
2.Then, please click "EN DIRECTO..." link on upper left.








3.新しいウィンドウが開いて、Ustreamページが表示されます。
3.You'll reachUstream live page of Londeix 3rd.

Delangle plays "Open Secret" on YouTube

田蕾蕾 Tian Leileiが作曲したサクソフォン協奏曲、「オープン・シークレット」の動画がYouTubeにアップロードされていた。2009年にフランス文化庁(?)の委嘱で作曲され、同年5/12に行われた初演?の模様を収録している。独奏者はクロード・ドゥラングル教授(!)、そしてオーケストラは台北中華管弦楽団である。

中国四千年の歴史…などという言葉があるが、そのはるか昔の時代からのオーケストラの響きに、なぜかソプラノサクソフォンの響きはぴったりとマッチする。通常奏法のみならず、スラップや重音などの特殊奏法にも同じことが言える…。その不思議な感覚を、全編を通して楽しんでもらえたらと思う。

ドゥラングル教授は、この曲と、鐘耀光「サクソフォン協奏曲第1番&第2番」、そしていくつかのトラディショナル作品を収録したCDをBISに吹きこんでいるのだが、最近めでたく発売となった。「気韻(BIS CD-1790)」と名付けられたこのCD、実はまだ入手していないのだ…早く買わなくては!そういえば、クリスチャン・リンドベルイ指揮の吹奏楽との共演CDはいつになったら発売されるのだろうか。

Part1:


Part2:

2011/07/03

Londeix 3rd: 大まかなスケジュール

第3回国際ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクールは、明日よりいよいよ開始となるのだが、実際の演奏スケジュールに関してはまだ発表されていない。どうやら初日のくじびきで順番を決めるようで、その後情報がスケジュールの公開されるようだ。とはいえすでにスロットは決まっており、最初の奏者の出番は7/5 10:00(日本時間7/5 12:00)からとのこと。

7/5~7/8の4日間で一次予選が終了し、セミ・ファイナリストのアナウンスは7/9に行われる。同日には、前回コンクールで第2位に輝いたダグラス・オコナーのコンチェルト・コンサートも予定されている。2次予選は、7/10と7/11。7/11の最後には本選出場者がアナウンスされる。7/11~7/15がオーケストラ・リハーサルの期間で、7/16が本選となるそうだ。

(特に後半のスケジュールについては、コメント欄でtfmkazuさんに教えていただきました。ありがとうございます)

Londeix 3rd: Adolphesax.comの第3回ロンデックス国際コンクール情報サイト

7/4から7/16まで、タイのマヒドル大学において、3rd International Jean-Marie Londeix Saxophone Competition 第3回国際ジャン=マリー・ロンデックス サクソフォンコンクールが開催される。第1回は平野公崇氏の鮮烈な国際デビューの場となったことは周知の通り。10年近くを経たのちに再び開催され多くのドラマを生みだした第2回(優勝はアレクサンドル・ドワジー氏)については、記憶に新しい方も多いだろう。

そして第3回、はたして、今年は何が起こるのだろうか!そして優勝者は…。
公式サイト:http://www.music.mahidol.ac.th/jmlisc/

さて本題だが、今回ディナンのコンクールと同じようにAdolphesax.comのチームが現地入りし、実況中継や結果など、コンクールの状況を詳細にレポートするようである。特設ページは、下記URLから辿って頂きたい。

http://www.adolphesax.com/index.php?option=com_content&view=section&layout=blog&id=17&Itemid=767&lang=es

すでに参加予定のプレイヤー表やスケジュール、審査員紹介等がアップされている。実況中継については、左上の「EN DIRECTO」をクリックすると観ることができる。こちらのブログでも、日本語での情報提供を行っていこうと思う。