2010/10/04

面白そうな演奏会…"S"

パリ国立高等音楽院を2007年シーズンに卒業された白井奈緒美さん。帰国後、主に西日本で精力的に活動されているが、白井さんが中心としている活動の一つにカールハインツ・シュトックハウゼン作品の精力的な紹介がある。私も2回ほどシュトックハウゼン作品の演奏を聴いたことがあるが、飛び上がるほど強烈な演奏で、特に数年前にフェスティバルで聴いた「誘拐 Abduction」は凄かったなあ。およそ20分に渡って、文字通り会場の中を飛び回りながら繰り出される超絶技巧…そのときの感想が、ここに残っている。

白井奈緒美さんが、近いうちにご出身?の香川県でリサイタルを開くそうだ。「S」と題して、シューマン、シュトックハウゼン、酒井健治の作品を取り上げるという、意欲的なプログラム。面白そう!

【白井奈緒美サクソフォーンリサイタル Vol.2 "S"~ロマン派から現代へ】
出演:白井奈緒美(sax)、蒲生祥(pf)
日時:2010年10月10日(日曜) 18:00開演
会場:アルファあなぶきホール 小ホール
料金:前売り→一般1800円、学生800円 当日→一般2000円、学生1000円
プログラム(音響・照明・映像あり):
R.シューマン - 3つのロマンス、幻想小曲集、ヴァイオリン・ソナタ第1番
K.シュトックハウゼン - 誘拐、友情に、エデンティア(日本初演)
酒井健治 - 新作(世界初演)
問い合わせ:
Sプロジェクト(090-4789-5210)

私が個人的に特に注目しているのは「エデンティア」の日本初演である。これは、ソプラノサクソフォンとエレクトロニクスのための作品で、シュトックハウゼンが作曲していた「Klang」シリーズ24時のうちの20時間目にあたるもので、シュトックハウゼンの最晩年のものにあたる。初演を行ったのはMarcus Weiss。なんと8チャンネルの音響効果から繰り出される作品だということで、CDも出ているそうだが、まだ聴く機会には恵まれていない。それをいち早く聴くことができるなんて、羨ましいなあ。

それから、酒井健治氏の作品も気になるところ。大石将紀氏のために書かれたシリーズと同じく、これはやはりサクソフォンとコンピュータのための作品なのだろうか…?また、シューマンの「ヴァイオリン・ソナタ」をサクソフォンで吹く、というのは、初めて聞くかも。「3つのロマンス」や「幻想小曲集」は良く演奏されるけれど…。

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