2010/08/12

デュボワ作品集

フランスの作曲家、ピエール=マックス・デュボワ Pierre Max Dubois(1930 - 1995)はサクソフォンのために、なんと70以上の作品を残している。じゃあ、その作品が全て有名か?と言われるとそうでもなくて、順番に「ディヴェルティスマン」「協奏曲」「性格的小品」「四重奏曲」「変奏曲」「サーカス・パレード」まで挙げたところで、その先が続かなくなってしまうのが普通だろう。

このCD「Pierre Max Dubois - Divertissement - Works for Saxophone and Piano(Hungaroton HCD32584)」は、そんなデュボワがサクソフォンとピアノのために書いた作品を集めた(おそらく世界初の?)ディスクである。私がこのディスクを知ったのは最近であり、ちょっと古めのCDなのかな、と勝手に思い込んでいたのだが、発売されてまだ1年程度しか経っていないようである。

ハンガリーのサクソフォン奏者、Rigo Sandorと、ピアノのChristina Leeb-Grillによる演奏。取り上げているのは、「Divertissement」「Concertstuck」「Sonata」「Pieces caracteristiques」「Sonatine」の5曲。「Concertstuck」「Pieces caracteristiques」「Sonatine」の3曲は、恥ずかしながら、不勉強でこれまで知らない作品だった。が、作品の質としてはなかなか高く、どれも他の作品にも引けを取らないものばかりだった。

演奏もなかなか良く、たとえば取り上げられることの多い「Divertissement」などは、流石に名演奏の数々(ミュール、フルモー、須川氏)と比較したときに分が悪いが、このCDの演奏だけ取り出して考えれば、十分なほどと感じる。「作品集」としてまっとうな演奏なのだ、とも言えると思う。デュボワの作品が好きだとか、デュボワの作品について研究してみたいとか、そういった向きには自信を持ってお勧めする。

調べてみたところ、Amazonから購入できるようだ。こちらからどうぞ。

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