2010/07/20

シュトックハウゼン「黄道十二宮より"獅子"」

1975年に書かれたカールハインツ・シュトックハウゼン Karlheinz Stockhausenの「黄道十二宮 ティアクライス」は、もともとはオルゴールのために書かれた作品である。"獅子"はその中の一曲で、公式に出版されている楽譜は、ピアノソロ、ピアノ・クラリネット・フルートの三重奏、クラリネット・フルート・トランペットの三重奏、の3種類があるそうだ。

サクソフォン奏者ブライアン・サカワ Brian Sacawaと親しいDJ、Erik Spanglerが、この「黄道十二宮より"獅子"」を、ソプラノサクソフォンとDJ(エレクトロニクスサウンド)のためにアレンジしたものをご紹介する。サクソフォンはトイピアノとの持ち替え、DJは、鍵盤ハーモニカも担当する。

曲は、何かのナレーションをミキシングした音、トイピアノの周期的な打鍵、鍵盤ハーモニカの奏でるコード…から始まる。このあたりの雰囲気は、ピアノソロバージョンとほとんど変わらない。エレクトロニクスが少し混ざりながら、サクソフォンがメロディを奏でる。2分40秒を過ぎたたりで、突然の急展開。パンチの効いたベースと、エレクトリックギターの音が重なり、サクソフォンの技巧を交えながらそのまま最後までいってしまう。

さすがに元の曲を知っているとちょっと驚くが、これはこれでありなのかな。シュトックハウゼンの音楽って、もとがシンプルかつ完成度の高いものだけに、そこからの拡張が試行されることが多いようだ。

ライヴの映像がYouTubeにアップロードされている。

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