2010/07/26

サクソフォーン協会誌2010

つい先日、2010年のサクソフォーン協会誌が到着した。相変わらずの素晴らしいコンテンツで、その充実ぶりに驚かされる。私が初めて手にとった協会誌はほんの30ページほど…それがたったの数年前のことだから、ちょさの方々のみならず、近年の編纂委員会の方々のご尽力に感謝したいところだ。

私は一昨年、昨年と、連続して記事を掲載してもらっていたが、今年は書けなかった。ちょっと悔しかったので、来年はがんばって一本書いてみる予定。構想もすでにいくつかある。

以下に、内容を大まかに紹介する。阪口新氏の生誕100周年記念特集と、佐藤淳一氏によるブーレーズ「二重の影の対話」の記事は、このブログ上でまた改めて取り上げたい。

・阪口新先生生誕100周年記念:日本サクソフォーン協会名誉会長 阪口新
石渡悠史氏、須田寔氏、冨岡和男氏、高橋冽子氏、柴田祥子が、阪口新氏の思い出をエッセイ風に綴った特集。巻頭カラーも連動して、非常に貴重な写真がいくつも。

・P.ブーレーズ「二重の影の対話」の二重性について~私は誰と対話しているのか?~
佐藤淳一氏の論文。気合いの入った内容で、特に4x~Max/MSPのくだりは大変面白く拝見している。フランスのライヴ・エレクトロニクスに興味がある向きに、非常にオススメ。

・第15回ワールド・サクソフォン・コングレス レポート
大森義基氏が著したレポート。個人的には、全プログラムのリストに興味があるなー。

・中国雑感~国際クラリネット・サクソフォンフェスティバルに参加して~
上記催しに、日本サクソフォーン協会より派遣された、彦坂眞一郎氏のレポート。残念ながら、他の方の演奏の様子は書いていないのだが、雰囲気が伝わってくるような素敵な文章。やっぱ面白いや。

・DuoXの世界。
サクソフォンとバスクラリネットを軸にした団体、DuoXの紹介とライヴレポート。サクソフォンはオランダ在住の佐藤尚美さん。オランダの最新鋭のコンテンンポラリー・パフォーマンスというものは観たことがないのだが…機会がないかな。

・アドルフ・サックスの国から
ラムロ=沖 恵子さんのベルギー・レポート。ラムロ=沖さんの名前は存じ上げなかったのだが、名古屋音楽大学を卒業されて、フランスへ留学し、現在はベルギーに在住しながら、ブリュッセル音楽院でアラン・クレパン氏に師事されているそうだ。

・伊藤あさぎのフランス留学日記
タイトル通りです(笑)。パリ国立高等音楽院修士課程在学中の、伊藤あさぎさんのレポート。ブログでも読んだ普段の生活などの内容に加え、フランスの音楽教育などについても体系的に説明されており、面白かった。

その他、第29回サクソフォーンフェスティバル報告、富山サクソフォーンフェスティバル&富山サクソフォーン倶楽部第10回演奏会レポート、第7回アンサンブル・コンクールレポート、音大生によるサクソフォーン四重奏の夕べ2010報告(おおお、東京M&M尚美がラクールをやってるぞ!)、第7回サクソフォーン新人演奏会報告。

この一冊だけで、一週間は飽きないかも(笑)。まだ会員でない方は、この機会にぜひ!

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