2009/01/20

ドゥラングル教授リサイタル2009@昭和音大

というわけで、行ってきました。一昨年の静岡AOIとアンナホールに続いて、ドゥラングル教授の実演を聴くのは3度目である。

【クロード・ドゥラングル サクソフォーンリサイタル】
出演:クロード・ドゥラングル(sax.)、泉谷絵里(pf.)
日時:2009年1月20日(火曜)18:30開演
会場:昭和音楽大学南校舎「ユリホール」
プログラム:
André Caplet - Légende
Claude Debussy - Rhapsodie
Maurice Ravel - Sonatine
~休憩~
Luciano Berio - Sequenza IXb
Ronald Miranda - Fantasia
Pierre Sancan - Lamento et Ronde
Roger Boutry - Divertimento
~アンコール~
Paquito D'Rivera — Valse venezolano
二曲目失念
Maurice Ravel - Piece en forme de habanera

昭和音楽大学、最近移転して新百合ヶ丘の駅前に建てられたそうで、どこを見ても新しいこと!建物に着いた後は、昭和音大の友人と待ち合わせしてホールに連れて行ってもらった(食堂にも入ってみた笑)。会場となったユリホールは、南校舎の5階に位置し、建物の中を経由しないと入れないような構造になっていた。客席を見渡すと、あっ、あの人が!みたいなこと多し。プログラムはフランスの正統派を中心に固められ、例えば前半なんて「Saxophone for a Lady(BIS)」そのままだし、一昨年の静岡とはまた違った曲をしっかりと堪能できるのが嬉しい。それでも、ブートリーはアンナホールで聴いたことがあるけれど。

カプレから始まったのだが、AOIやアンナホールで聴いたアルトサクソフォンとはまた違った音色が響いてきて、少々びっくりした。だが、曲によって音色やヴィブラートをかなり細かく使い分け、フレーズの隅から隅までアナリーゼの妥協を許さないその音楽作りは健在!ピアノとのアンサンブルの点でも、大変興味深く聴いた。ブートリーの第3楽章のような速いフレーズになると、かなりの具合に吹き飛ばしていくあたりは、さすがフランスの音楽家だなあというか(笑)。

ソプラノも素晴らしかった。低音域のコントロールやフレーズの扱いという点で、ドゥラングル教授ほどの演奏を実演で聴いたことは、今まで殆どないが、今日も一昨年のシェルシを思い出す純度100%と言えるような音楽作りだった。ドゥラングル教授には、やっぱソプラノが似合うなあ。本人も、すごく細身だしね。

一番楽しみにしていた「セクエンツァIXb」だが、サブトーンからなにから、場面ごとにはっきりと音色を使い分ける曲作りに、曲に対する深い理解と、貫禄を感じた。CDで聴くのとはまた違った、"熱い"セクエンツァ!ここまで積極的な演奏は、聴いたことがない…。ベリオから先の3曲は、ポップなミランダ「ファンタジア」に、技巧的な2曲(圧巻!)が続き、客席が大いに沸いた。ちなみに、ミランダはこんな曲です。南米の作品なんだって。

アンコールに、ソプラノで3曲。「ソナチネ」とは全く違う個性的な音色に、また驚き。このくらい音色を使い分けることができたら楽しいだろうなあ。最後は、ラヴェルで再び繊細な余韻を残した。あー!聴けて良かった!やっぱり、自分が一番好きなサクソフォン奏者は、ドゥラングル教授なのだと思う。演奏ももちろんなのだが、それだけではない何かを感じさせるオーラがある。誰かつくばから連れて行けば良かったなー。次に聴くことができるのは、いつになるだろうか。またの機会を楽しみに待ちたい。

そういえば、会場で新譜「Japanese Love Songs(BIS CD-1630)」をゲット。野平一郎「舵手の書」やBertrand Dubedout「Ça va commencer, ça commence」ほか、サクソフォンと声楽のために書かれた室内楽作品を中心に収録した注目盤!今聴いているけど、これはかなり良いですぞ!またきちんとレビューします。

2 件のコメント:

image/air_chikap さんのコメント...

羨ましい!!


僕も10年くらい前に教授を拝聴しましたが・・・

最高に素敵でした!!

同じ時代に生きててよかったと思える音楽家ですね・・・

今度は一緒に行こうね~
と言うことで、今日は Night Bird聴いて寝ます(笑)

kuri さんのコメント...

おお、そうでしたか!オケバックでイベール演奏した時ですかね?

全ての演奏に対して、あれほど真摯に取り組む音楽家は、他に見たことがありません。そして、数々の作品委嘱&初演…!パリ音楽院の授業でも忙しいはずですが、日々の研究活動に余念がなく、もの凄いパワーだ!と思っています。

演奏そのものだけでなく、そのような精神性というか、音楽活動に対する姿勢のようなものに惹かれているのかもしれません。