2008/09/20

管打レクチャー演奏会

(私信)プログラム冊子の校正、結局一人分しかもらってないぞ。うおーい。

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アクタスまで、原博巳さんの管打レクチャー演奏会を聴きに行ってきた。なぜ聴きに行ったかというと、もちろん私自身が出場するということではなくて、別の理由があったからだ。ひとつは、今回審査員を務められる原さん自身から、楽曲に対してどんなコメントがなされるかに興味があったから。次に、ほぼ音大生を対象としてレクチャー演奏会が、どういった形式のものなのかに興味があったから。最後に、原さんの演奏によるリュエフやトマジを聴いてみたかったから…というところだ。

前半が、コンクールや課題曲に対してのレクチャー、後半が、実際の演奏という流れ。

J.Rueff - Sonate seul
J.S.Bach - Suite No.1
H.Tomasi - Concerto

レクチャーが100分近くあったのは驚いたが(^^;いろいろと面白い話があった。プラクティカルなところでは楽譜のミスという話が出たが、楽譜自体を持っていないので具体的な話はまったくわからず。

リュエフでは、デファイエのLP演奏について触れられていた。第2楽章冒頭、サイドキーを利用したレ#→ラ#のつなぎに関する部分は面白かったなあ。デファイエの演奏は何度も聴いたけれど、サイドキーであの魅力的な響きを出していのか。あと、リュエフに限らないが楽曲の二面性、という話も興味深い。バッハは、バロックの舞曲のスタイルについて言及されていた。

後半の演奏は、実際の課題曲の楽章カットに従って演奏されていたようだ。リュエフは第2楽章と第3楽章だけだったし、バッハも4つの曲の抜粋だった。リュエフの第3楽章における無窮動のフレーズ、畳み掛けるような、しかしあくまでもしなやかな音符の羅列に驚く。トマジのピアノ版は初めて聴いたけれど、バス・オスティナートが強調される部分なんかは、ピアノならではの響きがして面白かった。

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そういえば、思いがけず?佐藤淳一さんと伊藤あさぎさんにお会いしたのだが、ブーレーズの「二重の影の対話」サクソフォン版の楽譜を見せていただいた。サクソフォンにはありえないほどの跳躍の連続。アレンジャーのクレジットに、ドゥラングル教授とハバネラ四重奏団のアルトサックス奏者、シルヴァン・マレズュー氏の名前があった。この超至難な作品も、徐々にスタンダードなレパートリーとして確立されていくのだろうなあ。サクソフォンの進化はすごい!

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