2006/11/03

茂木大輔スーパークインテット

この三連休はコンサート三昧だな、芸術の秋ってやつかな(?)。

茂木大輔スーパークインテット、聴きにいってきた。第22回つくば国際音楽祭の一環の催し=ノバホールでの開催!なのだ。交通費がかからないのは地味に嬉しい。

さすがつくばノバホール開催だけあり、知り合いがたくさんいた(笑)。Mぽむさんとか、Nやんさんとか、偶然座席がとなりになったfさんとか、MMさんとか、M田さんとか。ちょっと会っただけでもこんなに。

・第22回つくば国際音楽祭 茂木大輔スーパークインテット
出演:神田寛明(flt.)、茂木大輔(ob.)、磯部周平(cl.)、丸山勉(hrn.)、水谷上総(fg.)
2006/11/3(金・祝)14:00開演 つくば市ノバホール
イベール「三つの小品」、ハイドン「ディヴェルティメント変ロ長調より第二楽章」、ダンツィ「木管五重奏曲第一番」、茂木大輔「父の掌」、カルク=エラート「ソナタ・アッパショナータ(フルートソロ)」、山下洋輔「山下洋輔組曲より(三重奏)」、茂木大輔「タミヤのためのミニアチュール」

曲間に茂木さんのトークを交えながらの、終始リラックスした雰囲気。「木管五重奏」という室内楽形態のレクチャーコンサートとも言うべき構成で、古典から現代まで幅広いプログラムを聴かせてくれた。

イベールから早速引き込まれた。最近ではアマチュアの演奏会でもやっちゃうくらいの曲だが、そこはさすが気心知れたプロ同士の演奏。イベールの「軽妙酒脱」っぽさを何気なく表現してしまうあたりはさすが。こんなに軽やかな曲想の中に、新しい発見がいっぱい。

楽器紹介は、メンバー一人一人のトークを交えながら。そのおしゃべりがまた楽しくて、場内爆笑の連続だった。楽器紹介の曲ネタに、自作の超絶無伴奏曲を抜粋して吹いたクラの磯部さんには、場内一同唖然。

茂木さんの解説に導かれて始まったハイドン「木管五重奏曲」は、「聖アントニウスのコラール」として知られる第二楽章の抜粋。さらに続いてダンツィ「木管五重奏曲」。オーソドックスな曲なのに、CDなんかで聴くのと違って何て面白い!これぞ生で聴く醍醐味なり。

休憩の前に茂木さんの自作による「父の掌」という曲をやったのだが、なんと面白い曲!楽譜買ってサックス四重奏に編曲してみようかなあ、と思わせるほどだった。日本の旋法を使った一つの主題を、緩急の曲想に乗せていくのだが、何だか懐かしい気持ちになってしまったのだ。なんだそりゃ、と思われるかもしれないが、そんな気持ちになったのだから仕方がない。茂木さんがベルリンにいた1986年ごろの作品ということで、茂木さんの望郷の気持ちが強く表れている…とは邪推だろうか。

休憩。CDが飛ぶように売れていた。

さて後半。暗譜ででてきた神田寛明さん演奏で、カルク=エラートの無伴奏フルート曲「ソナタ・アッパショナータ」。うぅ、かっこいい。無伴奏ってすごい。もうちょっと近い席を取ればよかったか…。

続いて「山下洋輔組曲」から3つの楽章を抜粋。木管三重奏(オーボエ、ファゴット、クラリネット)で、性格の違う各楽章が面白い。ジャズピアニストの作だけあって、リズムや音運びなど随所にモダンジャズの影響を見て取れた。他の楽章も聴いてみたいな。

最後に茂木さんの自作で「タミヤのためのミニアチュール」。タミヤ、とはもちろんあのプラモデルメーカーのタミヤであり、いろいろな模型を題材とした曲なんだそうだ。楽章の名前と、曲想のマッチ具合が楽しい。「蜂」と名づけられた楽章に、アントニーノ・パスカッリ作の同名のオーボエ無伴奏曲が題材として使われていた…ということには、あとから気付いた←これをマニアックな聴き方といふ(^^;。

アンコールに「鳥づくし」にて終演。「鳥づくし」に関しては、詳しいことは書きません。茂木さんの解説付きで聴いてみれば爆笑モノなので、ぜひ耳にするチャンスがあったらお聴き逃しませぬよう!

気付いたらあっという間の二時間。終演後のお客さんの顔を見れば、皆様満足の様子。演奏者にももちろん、企画者にもブラボーを送りたいな。

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