2005/05/31

実相寺昭雄の「魔笛」

少し前の話だが、二期会のオペラ公演でモーツァルト「魔笛」(実相寺昭雄演出)が面白かった(伴奏は下野竜也指揮東京フィル)!!もしかしたら話のタネにしかならないけど、こんな演出で楽しめるのはオペラ嫌いの私ならではでしょうか。おかげでシュトゥットゥガルト歌劇場のコンヴィチュニー演出の魔笛にまで興味が沸いてきてしまった。

タミーノが機械式の怪物列車と戦う冒頭からして鮮烈だし、ライトセーバー(もどき)を携えた三人の従者に、面白くて憎めないパパゲーノ。魔笛を吹けば獣たち(ウルトラマンの怪獣たち、カネゴンやレッドキングがいたぞ)が寄り添い、首吊りの木とパパゲーノが漫才を始め、パパゲーノとパパゲーナは出会いを喜びながら愛の二重唱にあわせて××体操をするという…。「たくさんのパパゲーノとパパゲーナ」はキューピー人形がたくさん生まれて最後にはなんと!

久々に大笑いしました。いやあ、よかったなあ。ばんざいNHK芸術劇場。

2005/05/30

管打コンクール

今年の管打楽器コンクール(財団法人日本音楽教育文化振興会主催)、サクソフォン部門本選の課題曲がなんとラーションのアルトサクソフォン協奏曲!…恐ろしいことだ。アドルフサックス国際コンクールを真似したのかどうなのか。ラーションの協奏曲はジョン・エドワルド・ケリーの録音しか聴いたことなくて、プロの知られた演奏家であってもここまで登攀しがたい曲があるのかと、驚いたものだった(いや、それなりには吹いているんだけどフラジオ負けしている感が否めない)。

曲を聴き進めていくと、とりあえず耳に慣れぬほど超高音のフラジオが耳に入る。一発目のDへの跳躍の後、スラップとフラッターを利用した盛り上がり…その後無窮動的なフレーズをあっさり通過したかと思えば、さらに高音のフラジオGやAの記譜。カデンツァも名人芸的フレーズ全開。実演に接してみたいな。サクソフォン部門本選は11/19の10:00から文京区バリオホールにて、特別演奏会は11/21の17:30から文京シビックホールにて(伴奏は日本フィル)、だそうです。

2005/05/28

リバーダンスのチケット

(すっかり書き忘れていたけれど)リバーダンスの10/16 17:00公演のチケットをプレオーダーで当て、観にいってきます!楽しみー!同行人は某ト○さんとあん○さんとみ○さんです。

どうでもいいんだがサークルの人たちに見られているのか?このページ。二人ほどに存在が知られているはずだが…逆にサークルのみなさんのページは知らないんだよなあ。だれか教えてください…。

2005/05/27

アウレリア四重奏団のEtcetera二枚

ようやくマルセル・ミュールの新復刻版注文しました。早く届くといいなー。…練習中に隣の部屋からパスカル「ソナティヌ」が聴こえてきた、と思ったら先輩が吹いていたのでした。

巷ではハバネラサクソフォン四重奏団の話題ばかりだが、ふと、オーレリアサクソフォン四重奏団のCDを聴き始めてしまった。「Debussy Ravel Roussel」と「French Music for Saxophone Quartet」の二枚。ハバネラの緊張感溢れる演奏にどっぷり浸かって満足したあとにこのCDをかけると、なんとも幸せな気持ちになれるのです。

表現の積極さと音楽を演奏する喜びの同居。サクソフォンが絶妙に響くサウンドが耳に飛び込んでくる瞬間の心地よさ。瞬間瞬間の響きにほかの団体にはまねできない何かを感じ、いろんな時に聴きたくなる素敵な演奏の数々なのです。

2005/05/26

ハバネラ四重奏団優勝

第5回大阪国際室内楽コンクールでハバネラサクソフォン四重奏団が優勝したそうです。サクソフォン奏者である井上麻子さんのブログ(→http://asako-inoue.blogzine.jp/saxophonique/)にメンバーの写真とともに通訳ならではの親近感ある文章で詳細が書かれています。ん、井上麻子さん?サクソフォーンフェスティバルのプログラムで名前を見たような…手元にプログラムがないのでなんとも言えませんが。

しかしハバネラといえばあの超絶CD「Mysterious Morning」や「Grieg, Glazounov, Dovrak」の演奏団体だものな。いやーすごいなー。一度生で聞いてみたいものです…優勝ツアーが楽しみだ!明日の朝の目覚まし音楽はファーストアルバム「Mysterious Morning」に収録されているリゲティ「六つの小品」にしました。

2005/05/17

Life is Music, Music is Life.

世間ではXbox360が発表されたりPlayStation3が発表されたりしてますね。昔の自分だったらものすごくどきどきしたんだろうな~。いやはやゲーム業界の動向に一喜一憂していたころが懐かしい(しかしCellのアーキテクチュアには興味津々なのだ)。

中学~高校のときはそんな子供だったのに、大学生となったいまや楽しみにしているのは5/19のクラシックレコードの復刻版の発売ですよ!信じられない!楽器に人生狂わされてしまったというのは本当なんだろうな。楽器やっていなかったらアンサンブルの愉しみとかそんなのも知らなかったわけで。苦しいことも多くあるけれど、その反対にある音楽を奏でる瞬間の(そう、まさにその瞬間の!)言いようのない楽しさよ。なんかこの快感なしには生きていくことすらままならないような気がするのですよ、最近。どうしてこんなこと考え出したのかしらん。
ただ、音楽を専門とするのは私にはまっぴらなのですが。

2005/05/14

ミュールの新復刻盤

アマチュアサクソフォン吹きとして著名なThunderさんのページ(→http://homepage1.nifty.com/thunder-sax/)から辿れる「音楽的日常blog」に掲載されていたネタ。マルセル・ミュールの新復刻版が発売されるらしい!しかもしかも、国内初出音源多数!わー、楽しみ!絶対購入するぞ。パスカル「ソナティヌ」やチェレプニン「ソナタ・スポルティヴ」、トマジ「ジラシォン」といった曲目が収録されているようだ。

フランス・サクソフォーン協会製作のCD「La Legend」は持っていたのだが、それにしてもパスカルやチェレプニンの復刻は嬉しい!チェレプニン「ソナタ・スポルティヴ(ソナティヌ・スポルティヴ)」は雲井雅人氏の「小言ばっかり」で記事を読んで以来注目していた曲であったが、まさかミュールの演奏で聴けることになるとは思いもしなかった。なにはともあれ楽しみだ!

2005/05/12

やることリスト

ウィリアムズ作曲サミー・ネスティコ編曲「コンサートバンドとジャズアンサンブルのためのラプソディ」のソロを昨日朝の3:30までかかって書いてみた。作るのにはもちろん苦労したが、できあがったものがまた難しくて。

最近暇がない!レポートが、課題が、練習が、本番が!まあ、大学生ならではの辛いところであるので少しプラス思考になってみようかと思ったりもするのだが。しかしなあ…下に自分で忘れないように列挙してみた。こう書いてみると少なく見えるものの、一つ一つの内容が重すぎるのです。ま、こつこつと処理していきますかね。

・技術英語レジュメ作り
・ヒューマンインターフェースレポート
・Verilog-HDL実験
・演出会議出席
・ラプソディソロ練習
・LALAガーデン宣伝演奏

ただいまBGMはマイケル・ナイマン「ピアノ・レッスン」。サイモン・ハラームのアルバム「Frame」に収録されているメドレー「ザ・ピアノ・シングズ」の音源である。ミニマル系ではもっとも好きな作曲家で、たしか個人的嗜好がフィリップ・グラス→スティーヴ・ライヒ→マイケル・ナイマンと変遷し、結局ここに落ち着いたのだったと思う。

グラスの「ミシマ」→ライヒの「リード・フェイズ」→ナイマンの「トニーへの歌」がそれぞれの作曲家にはまるきっかけだったような記憶がある。結局のところ、ナイマンの使う人間味(野性感)あふれる血の通った旋律線に惹かれてしまったということなのだろう。

2005/05/09

雲カルの新譜情報

雲井雅人サックス四重奏団のページ(→http://www.kumoiq.com/)が更新されていた。二日前に「更新まだかなー」と書いたのだが何と良いタイミング!新しい内容はCAFUAレーベルからのCD新譜のお知らせと第四回の定期演奏会のお知らせである。

CDは「チェンバー・シンフォニー」以外の収録曲目が気になっていたのだが、どうやらモーツァルト作雲井編「教会ソナタ」とディヴィッド・ケックレー「ステッピング・アウト」が併録されたようである。さらに、「チェンバー・シンフォニー」に続いてヴィヴァルディ作林田編「この世にまことの安らぎはなし」も小品として収録されている。収録曲や収録順を見ると、雲井雅人さん始めメンバーがCDに込めた眼差しがうっすらと見えてくるようで興味深い。発売は7月とのことだが、今からとても楽しみである。

定期演奏会のお知らせも更新されていた。9/29になるようだが…木曜日!か。平日だとつくばから出て行くのはなかなか辛いのです。まあ、なんとかして聴きに行きたい。バッハのシャコンヌ(康英先生の編曲だ)や西澤健一の新作委嘱作品の演奏が決定しているらしい。

2005/05/08

近代・現代フランス音楽入門

サクソフォンの様々な作品に接していると、当然のように他のフランス音楽にも興味が出てくるものだ。私自身、好きな作曲家を挙げるだけでもラヴェル、ドビュッシー、シュミット、ミヨー、メシアン、ジョリヴェと、近代~現代のフランス音楽への興味は尽きない。そこで(?)フランス音楽好きにオススメの一冊、磯田健一郎著「近代・現代フランス音楽入門」(音楽之友社)。
サティブームの流れに乗った1991年の出版で、現在は販売されているか確認が取れないが、近代フランス音楽における知識を軽く蓄えるには絶好の名著であると思う。作曲家吉松隆氏(!)の推薦文にもあるとおりとてもポップな文体で調子よく語られる磯田節炸裂の本書はとても読みやすく幅広い音楽愛好家におすすめ。

須川展也のレコーディングを何度もプロデュースしている磯田氏だけあり、主要作品リストにサクソフォン作品が多く顔を出すのが嬉しいところ。

インドジフ・フェルド「ソナタ」

インドジフ・フェルドの「ソナタ」を初めて聴いたのは服部吉之先生のアルバム「Embraceable you」であった。服部先生から直接購入したアルバムで、他にパスカルの「ソナティヌ(ソナチネ)」にガロワ=モンブラン「音楽的練習曲」、クレストン「ソナタ」、生野裕久の委嘱新作(モレティとのデュオ演奏!)が入曲。作曲家自身が絶賛したパスカルの「ソナティヌ」に目がいくが、あえてフェルドに注目してみよう。

フェルドの母国チェコ・スロバキアの民主化革命に題材を採り、特に第二楽章には「自由の鐘(1989)」という副題が与えられている。サクソフォンの作品としては数少ない、メッセージ性の高い作品と言えよう。

楽曲全体を通して真っ向から取り組まれたレベルの高い演奏を聴くことができる。特筆すべきは第二楽章、録音の繊細さ(服部先生の息遣いまでも感じ取ることができる!)もあいまって異常なまでに集中力の高い音世界が展開されているのがよく分かる。さらに第四楽章、自由の鐘が回顧されるときの美しさといったら!民主化という事物に話題を求め、残酷なまでの美しさに昇華している点がすばらしい。作曲者、奏者の両方に大拍手。献呈者のユージン・ルソーの録音、さらにルソー門下のケネス・チェによる演奏もあるが、聴き比べてみると奏者の曲への没入度という点でやはり服部先生の録音が一番だと思ってしまうわけです。

2005/05/07

いろいろCDが待ち遠しい

横濱さんのページ(→http://klassiclover.nobody.jp/index.htm)と内容(バッハのインヴェンション二重奏譜とか)がかぶりました!インヴェンションをソプラノとバリトンで演奏するという発想はやはりサクソフォン人ならば誰でも持つものなのだろう。同じことを考える人がいるというのは面白いものだ。しかもこちらがまだ半分の公開なのに対し、あちらはほぼ全部公開完了している感じです。すごい。そのうちメールでご挨拶するつもり。

そろそろ雲井雅人サックス四重奏団の新アルバム「チェンバー・シンフォニー」が発売される時期だと思うのだが…まだかな。2/6に書いたが、このタイトル曲のスティラー作曲「チェンバー・シンフォニー」がお気に入りの四重奏曲のため非常に楽しみなのだ。原博巳の「PCF」もそろそろ欲しいな…棚田文則「ミステリアス・モーニングⅢ」はドゥラングルのアルバム「Japanese Saxophone」入曲の中で最高の傑作曲だと思う。それが原博巳さんによってレコーディングされることになるとは…楽しみ。