2005/02/06

スティラー「チェンバー・シンフォニー」

アンドリュー・スティラーの「チェンバー・シンフォニー(室内交響曲)」というサクソフォーン四重奏曲がある。雲井雅人サックス四重奏団が定期演奏会で取り上げ、話題になった。手元にある音源の中ではAmherst Saxophone Quartetの録音がおそらく唯一。ライナーによると「セリフ」ではレコーディングプロデューサーが参加しているようだ。

ミニマルの薫りをさせながら機械的な、しかしどこかしら人間的なパッセージが交錯する第一楽章、そして第二楽章のメロディの美しさとメッセージ性の高さ!短い第三楽章のメヌエットを経て、再びミニマル調をとる高速な第四楽章に突入する。執拗なまでの主題変奏の応酬の後、強烈なスケールを伴う微分音を含んだ第二主題、再現部とバリトンの30秒にも及ぶ無伴奏インプロヴィゼイション(何も書いてない)を挟み、再び第一主題に戻り、その狂気のような変奏の勢いを残したままあっけなく曲は終わってしまう。

とまあ、外観は少々異常だがなかなかいい曲。雲井雅人サックス四重奏団に献呈されたという「Two Fixed Forms Unfixed」とあわせて、興味がわいている曲の一つであります。楽譜はアメリカのKallisti Music Press(→http://home.netcom.com/~kallisti/)から楽に手に入れることができる。思い切って買ってしまおうかな…いや、でもその前になんとしても「マウンテン・ロード」を手に入れないと。

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